地球46億年の歴史をひもとくのに貴重な地層が千葉県にあることが判明。「千葉時代」が誕生するかもしれないことがTBSNewsなどで報じられ、話題となっている。
映画『ジュラシックパーク』シリーズなどでおなじみの「ジュラシアン(ジュラ紀)」など、地球の歴史には様々な区分が設けられている。区分は大陸の移動や恐竜の繁栄など、地球の大きな変化によって分けられており、ジュラシアンの場合はフランス~スイスに広がる「ジュラ山脈」に代表的な地層があることから命名された。
時代を代表する地層に認められると、「国際標準模式層断面及び地点(GSSP)」として“ゴールデン・スパイク(金の杭)”が打ち込まれるが、1つの時代区分でゴールデン・スパイクが打たれるのは世界で1カ所だけ。杭が打ち込まれた地名が時代の名称として使われるという。
地球の磁場は歴史上何度も逆転しており、千葉県市原市田淵の地層は、およそ77万200年前に磁場が逆転したことを示しているとのこと。この時代の地層が明確に分かるのは、世界で市原市と、イタリアの「モンタルバノ・ジョニカ」「バレディ・マンチェ」の計3カ所とされる。
ライバルのイタリア2地域を差し置き、もし千葉県市原市がGSSPに選ばれゴールデン・スパイクが打ち込まれれば、「千葉時代」という時代区分が誕生することになる。地質時代の区分において、「○○時代」は「カラブリアン」「ジェラシアン」など、「~アン」「~シアン」となることが多く、産経新聞では、読みは“チバシアン”としている。
ツイッター上では、
「千葉時代(チバシアン)って名前ェ… どうにかならんのか歴史に刻まれるかもしれんのに(汗)」
など、“ちょっとダサいのではないか”という意見もありつつ、
「ちょっと前から話題になっていた、千葉県の地場逆転現象。トンデモかと思ったら大変重要なことだった。学会で選ばれろ!『千葉時代(チバシアン)』の名前を刻め!」
など、ぜひ「千葉時代」となることを期待する声も。
なお、日本地質学会によると、GSSPとしての承認は、おそらく2016年開催の万国地質学会で行われる「国際層序委員会」での委員の投票で決まるとのこと。市原市田渕が選ばれるためには、それまでの間、委員に対して「GSSPにふさわしい」という印象を持ってもらう必要があり、そのための活動を続けていくとのことだ。
※当記事は2015年08月09日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。