いざというときのドローン撃退方法とでも言いましょうか。
韓国の国立大学KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)の研究で、ショットガンで撃ち落とすよりも簡単なドローン撃退法があることがわかりました。
使うのは音波だけ。
どんなドローンにも必ず、バランスをトラッキングし宙に安定して浮かせるために電子ジャイロスコープが組み込まれています。ジャイロスコープなしでは、どんな熟練ドローン操縦士だって上手いこと飛ばすことはできません。
そこで、KAISTはこのジャイロスコープをドローン追撃のターゲットにしました。
多くの電子部品は、人間の耳には聞こえない高周波数に反応するよう設計されています。そうすることで、日常生活の音に影響されることがありませんから。しかし、KAISTの研究員は、多くのドローンが比較的安価なジャイロスコープを搭載しており、とある音に反応してしまうことを発見。
この音をドローンがキャッチすると反響してしまい、バランスを崩し飛んでいられなくなってしまうのです。
音だけでドローンが撃退できると言っても、家のスピーカーのボリュームをあげればいいなんて単純な話ではありません。必要なのは、ドローンのジャイロスコープを共鳴させるほどの大きく激しい音。
テストでドローンを撃退できたのは、ドローンに直接スピーカーを繋いだ場合。空飛ぶドローンを落としたいからといって、近づいてスピーカーをくっつけるなんてナンセンスな話です。
つまり、まだ現段階での実用性はないということ。しかし、研究員たちは、今後離れた場所から音波を送ることでドローンを撃墜することはできると自信をみせています。
130フィート(約40メートル)以内の位置から、140デシベルの音を流せばイケるというのです。うーむ、100デシベルが電車が通るときのガード下くらいの騒々しさだというので、140デシベルは相当なものですけれどね。
ドローンの撃退方法は、今後ますます研究が進みそうです。
source: KAIST via Computerworld
Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文]
(そうこ)