ジュラ紀、白亜紀、石炭紀、デボン紀……学生時代に理科の教科書で地球の歴史について勉強した方も多いのではないでしょうか。
こういった、過去の地球の歴史は、世界中で研究者が発掘する地層によって特定されています。ただし、本当にそれだけ古い地層かどうかは、世界中の研究者が確認された後に認定されます。一般的に、その地層がある場所の名前がつけられることになります。
具体的には、世界中の研究者が、候補になる場所を訪問し、調査を行ったあとに、その時代を特定する地層だと判断された場合は、「国際標準模式層断面(GSSPと呼ばれることも)」と認定され、杭が撃ち込まれます。この杭は、俗に「ゴールデンスパイク」とも呼ばれますが、打ちこまれるのは一つの時代につき、世界で一か所だけ。
現在、約77万2700年前を特定する地層として、世界で三か所が候補に挙がっています。「イタリアのモンタルバノ・ジョニカ」「パレディ・マンチェ」そして、日本の千葉県市原市養老渓谷の白尾(びゃくび)層。
現在、千葉県の白尾層は、国際地質科学連合の選考委員38人が訪れ、審査を行っています。
もし、千葉県の白尾層にゴールデンスパイクが打ちこまれれば、ゴールデンスパイクが打ちこまれた位置から65万年の地層が世界中で「千葉時代」と呼ばれることになるそうです。ちなみに、世界中でゴールデンスパイクが打ちこまれた地層は65か所。日本でゴールデンスパイクが打ちこまれた地層は一か所もありません。
他の候補地も同様の調査が行われ、選考委員の投票によってゴールデンスパイクが打ちこまれる場所が決まるそうです。
来年秋には正式決定されるとのこと。「千葉時代」が理科の教科書に書かれることになるのか、楽しみですね。
※写真はイメージ 足成より http://www.ashinari.com/2012/11/17-373075.php
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