マンガのキャラクターというものは、やはりカッコイイもの。仲間のために立ち上がり、どんな困難をも乗り越えていく。その姿に、憧れを抱いた人も少なくないだろう。では、もしも生まれ変われるとしたら、どのキャラクターになりたい? 今回は、「生まれ変わりたいくらいカッコイイキャラクター」についてアンケートを実施してみた。
【調査対象:全国の40歳未満の男女230名 2015年6月実施】
【1位】モンキー・D・ルフィ(ONE PIECE/尾田栄一郎)
王座に君臨したのは、個性豊かな海賊団を率いる、モンキー・D・ルフィ。国民的マンガの主人公が1位という結果に、誰もが納得ではないだろうか。「海賊王」を目指すルフィの行動理念には、打算や計算という文字がない。誰よりも仲間を愛し、仲間のためならば命を捨てる覚悟で強敵に立ち向かっていく。まさに、少年マンガの王道を地で突き進む主人公だ。ゴムのように伸びる自身の体を使った戦闘スタイルも、至極シンプル。身ひとつでどんな猛者もねじ伏せてしまう姿は、惚れぼれしてしまうほど。過去には、男性ファッション誌『MEN’S NON-NO』の表紙を飾るなど、マンガの世界から飛び出した活躍ぶりも目覚ましい。若干、常識知らずのところもあるが、それも含めて周囲から愛される彼の姿は、窮屈に生きる現代人の羨望の的なのだろう。
【2位】孫悟空 (ドラゴンボール/鳥山 明)
2位にランクインしたのは、孫悟空。こちらも少年マンガらしさ全開の主人公だ。非常に脳天気な性格で、「ま、いいか」で何でも済ませてしまう。前述のルフィにも共通する部分だが、大勢に支持される主人公というものは、一貫して「素直で楽観的」という共通項があるのかもしれない。悟空のおおらかな性格は戦闘時にも見られ、ピッコロやベジータと激しい戦いを繰り広げたときも、最終的に命を奪うことまではしなかった。その結果、敵として戦った相手は改心し、悟空の味方に。ベジータ曰く、「反吐が出る甘さ」らしいが、それゆえに賛同者が多いことは事実。ただ強いだけではない、仏の心を持ったヒーローだ。ちなみに、猿みたいな尻尾がチャームポイント。
【3位】ロロノア・ゾロ(ONE PIECE/尾田 栄一郎)
1位に輝いたルフィの最初の仲間、ロロノア・ゾロもランクイン。二刀流ならぬ、三刀流の使い手で、「海賊狩りのゾロ」という異名を持つ剣士だ。性格は非常にクールで、ストイック。陽気でおちゃらけたキャラクターが多い麦わらの一味のなかでも異彩を放ち、大騒ぎする仲間たちを脇目に、ひとり鍛錬に精を出す姿も見られる。幼少期に死に別れてしまった幼なじみのために「世界一の剣豪を目指す」など、揺るぎない信念を抱く姿に憧れる人も多いのだろう。まさに、男が惚れる男か。また、緑色の短髪という個性的な髪型もひそかに人気の理由のよう。Googleでゾロを検索すると、「ゾロ 髪型」と予測変換される。真似るには、さすがに難易度が高いと思うが。
【4位】江戸川コナン(名探偵コナン/青山剛昌)
1~3位までの武闘派とはうってかわり、4位に登場したのは現代を代表する名探偵・江戸川コナン。「黒の組織」に無理やり飲まされた謎のクスリの影響で、高校生の頭脳を持ちながらも、体は小学生というハイブリッド(?)だ。どんな難事件も鮮やかに解決してしまう頭脳、そして類まれなるサッカーセンスと、嫌味なまでの多才ぶり。現実世界であれば、モテまくりの学生生活を謳歌できそうなキャラクターである。「大人の頭脳を持った状態で、子ども時代に戻りたい」と渇望する支持者たちの声が聞こえてきそう…。とはいえ、命を狙われる機会も多い。犯罪とは無縁の生活を送りたい者からすれば、なんとも波瀾万丈な人生を歩む猛者といえよう。
【5位】ドラえもん(ドラえもん/藤子・F・不二雄)
5位は、みんなに愛されるキャラクター、ドラえもん。勉強もスポーツもダメダメな野比のび太を救うため、未来からはるばるやってきた猫型ロボットだ。その魅力はなんといっても、四次元ポケットから次々と出てくる「ひみつ道具」。空を飛び回ったり、時空間の移動ができたりと、便利な道具だらけ。ドラえもんに生まれ変われば、どんな願いでも実現できるだろう。けれど、本業はのび太のお世話だということを忘れてはならない。毎度毎度泣きつかれ、そのたびにひみつ道具で助けてあげても、一向に成長しない。そんな彼をやさしく見守ってあげるには、相当な我慢強さが必要。ドラえもんの苦労は計り知れないのである。
そのほか、
いつの時代も憧れの対象となる、マンガのキャラクターたち。生まれ変わる…のは無理だとしても、その生き様を真似してみてもいいかも。
文=前田レゴ