【格闘ゲーム通信Vol.5】『ブレイブルー クロノファンタズマ』どぐらさん&こなんさんインタビュー!【対戦動画アリ】 | ニコニコニュース

取材:ライター H.H 、編集:編集部 豊泉三兄弟(次男)

●強者に聞け!

 こんにちは。格闘ゲーム好き編集者の豊泉三兄弟(次男)です。いよいよアークシステムワークス主催の公式全国大会“あーくれぼ”が目前に迫りました。ということで、今回はライターのH.Hさんにご協力いただき『ブレイブルー クロノファンタズマ』のトッププレイヤー、どぐらさんとこなんさんのインタビューをお届けします!

【過去記事】


※格闘ゲーム通信Vol.1
※格闘ゲーム通信Vol.2
※格闘ゲーム通信Vol.3
※格闘ゲーム通信Vol.4

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●『ブレイブルーブレイブルークロノファンタズマ』とは?


 2012年に稼動したアークシステムワークスの人気対戦格闘ゲーム。各キャラクターには、ボタンひとつでくり出せる固有能力“ドライブ”が備わっており、このドライブを駆使した攻防やド派手なコンボが魅力。また、主人公のラグナを中心とした壮大なストーリーも人気。家庭用の発売とともに新キャラクターとしてココノエ、カグラ、テルミが加わり、2014年10月に稼動したバージョン2.0ではさらにセリカとラムダが追加された。2015年4月23日には家庭用版の新作『ブレイブルー クロノファンタズマ エクステンド』がプレイステーション4・プレイステーション3・プレイステーション Vita、Xbox Oneで発売された。

●今回お話をうかがったふたりの強者

どぐら


 『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』や『ウルトラストリートファイターIV』でも名を馳せるマルチゲーマー。各ゲームタイトルで強いキャラクターを好んで使用。そして対戦経験を数多く積んで実力を磨いていく実戦派のプレイヤー。『ブレイブルー』シリーズは『クロノファンタズマ』から本格的に着手し、2014年の公式全国大会“あーくれぼ2014”ではアズラエルを使用して全国制覇を達成している。バージョン2.0では、近距離で殴り合うタイプのアズラエルから一転し、遠距離を中心としたシューティングスタイルが得意なν-No.13-をメインキャラに選択。さまざまなキャラを使いこなす器用なプレイヤーでもある。最近は海外大会で優勝した記念にグラビアアイドルを両脇に抱えた写真を撮ったところ、彼女に見咎められて家にチェーンをかけられそうになるなど、随所のタイミングで格ゲーファンにエンターテイメントを提供している。

■おもな大会実績


PRE ARC REVOLUTION CUP BBCP 3on3部門 準優勝
EVO2014(アメリカ) BBCP部門 準優勝
公式全国大会 ARC REVOLUTION CUP 2014 BBCP部門 優勝
Shadowloo Showdown 6(オーストラリア) GGXrd部門 準優勝
Sonic Boom 2015(スペイン) GGXrd部門 優勝
Sonic Boom 2015(スペイン) BBCP部門 優勝
Sonic Boom 2015(スペイン) ウル4部門 3位
Northwest Majors 7(アメリカ) GGXrd部門 準優勝
Northwest Majors 7(アメリカ) BBCP部門 優勝
Northwest Majors 7(アメリカ) GXXAC+R部門 優勝
South East Asia Major 2015 (タイ) GGXrd部門 -SIGN- 優勝
South East Asia Major 2015 (タイ) BBCP部門 優勝

こなん


 『ブレイブルー』シリーズは第1作『カラミティトリガー』からプレイしている古参プレイヤー。GODSGARDENや闘劇などの大規模大会で数多くの優勝実績を残している。底知れない『ブレイブルー』モチベーションが尽きることなく、現在はツバキをメインキャラに選択して関東で屈指のプレイヤーとして活躍。攻めの嗅覚が鋭く、ステージを駆けまわりながらスキを狙い、相手に近づいてから圧倒的な攻め手で押し切る戦いかたを得意とする。最近はプレイヤーとしてライバルと腕を競い合うだけでなく、社会人として残業とも戦いつつゲーセンに通っている。

■主な大会戦績


闘劇11 BBCS2部門 優勝
BBCS2 ぶり~どファイナル杯 準優勝
公式全国大会 SUMMIT OF BLAZBLUE 個人戦部門(GODSGARDEN#7) 優勝
PRE ARC REVOLUTION CUP BBCP 3on3部門 準優勝
闘会議杯争奪! 格ゲートーナメント@闘会議2015 BBCP部門 ベスト4
KSB2015後夜祭 BBCP部門 準優勝

■どぐらさんインタビュー

――メインキャラとゲーム内段位教えてください。(取材:6月某日)

どぐらさん(以下、どぐら) メインキャラはν-No.13-、段位は18段です。

――ホームゲーセンや主戦場はどちらですか?

どぐら ホームゲーセンは大阪のモンテカルロです。主戦場としては、『BBCP』が流行る日のアテナと『GGXrd』が流行る日のハイテクランドセガ西中島にも定期的に通ってますね。それぞれのゲームで人が集まる曜日が異なるので、プレイするゲーム別でゲーセンを選んで遊びに行きます。

――ゲームセンターへ通う頻度はどれぐらいでしょうか?

どぐら 何もなければほぼ毎日ですね。ゲーセンに行った時に必ずしも長時間居るわけではなく、少し遊んで帰るのを含めると週5~6日は通ってると思います。ゲーセンに行かないとムズムズするんですよ(笑)。ですから、大型大会前でもゲーセンに通う頻度はあまり変わらず、その分1回行った時のプレイ時間が長くなる感じですね。

――稼動からある程度時間が経過した本作ですが、対戦内容の感触はどうでしょうか?

どぐら まず、前バージョンと比較して強いキャラが入れ替わった印象が強いです。前バージョンで強かったのはカルル、ココノエ、ライチといったところなのですが、今作ではバージョンアップと言えども大幅にキャラの強弱は入れ替わりましたね(詳細は下記のキャラランク表にて)。対戦面では、フレーム通りに理論値を出せるのがプレイしていて楽しい部分です。『ブレイブルー』シリーズは先行入力が効くので、たとえば1フレーム有利な状況なら絶対に相手より1フレーム先に技を出せます。他のゲームだと「コレをつなげたら大ダメージコンボを狙えるんだけど、“ビタ目押し”が必要」とか、「この後はこちらが有利なハズなんだけど、硬直時間が良くわからないから有利とは思えない」という状況がよくあるんですよ。僕はそういうのがあんまり好きじゃなくて、誰でも理論値を出せてフレームの価値が高い『ブレイブルー』のシステムはとくに気に入ってるんですよね。

――得意キャラ、苦手キャラはいますか?

どぐら 得意キャラはヴァルケンハインとハザマです。この2キャラは、“自分は他のキャラよりもνと戦える方だ”という意識を持っている部分があって、少し舐めてかかってきてくれるんですよ(笑)。個人的にはヴァルケンハインやハザマに対してもν側が有利だと思っているので、意識の差で勝てているかもしれませんね。苦手キャラは対戦経験が少ないキャラ全般です。全国的にプレイヤー数の少ないアマネはもちろんなのですが、今後強い人と対戦する可能性が高そうなキャラで挙げるとノエルとマコトがとくに不安ですね。これらのキャラの上級者と対戦したらイヤな未来しか見えないです(笑)。

――煮詰めきれていない部分や今後の課題点はどういったところでしょう?

どぐら やっぱり、対戦経験の少ないキャラへの対策が一番の課題です。前バージョンでアズラエルを使ってる時は、対策不足のキャラが相手でも感覚で戦えた部分があったんですよ。殴り合うキャラなので、ある程度“手なり”で戦えるといった感じで。その時と比べるとνは相手キャラ別に“絶対にやってはいけない行動”が思いの外多く、アズラエルを使っている時よりもキャラ対策の重要性を大きく感じていますね。キャラ対策を気にせずに強引に行っても良いんですが、アズラエルの時よりもいい結果になることは少ない気がします。

――トレーニングモードなど、個人練習は具体的に何をしていますか?

どぐら トレーニングモードは家庭用をメインに利用しています。コンボの練習だけではなく、他の人の対戦動画を見て盗みたい技術があった時にすぐ試したりしています。加えて、アーケードで対戦して、どう対処していいのかわからなかったことを、家庭用で調べています。ゲーセンで課題を見つけて、トレーニングモードで潰す、といった感じですね。あとは、サブキャラのコンボ練習をやり込んでます。前バージョンだとハザマのコンボ練習には余念がなかったですよ(笑)。本作ではラグナとジンのコンボはまあまあ練習してますね。僕は強いと思ったキャラは絶対自分で使ってみるので、稼動初期に“このキャラはおかしい”と思ったラグナは練習しているうちにサブキャラになりました(笑)。

――本作で注目しているプレイヤーはいますか?

どぐら ジン使いのふぇんりっちです。まともに対戦数をこなしたら、彼に勝ち越せるプレイヤーはいないんじゃないかと思ってますよ。彼は前から評判は高かったものの今のところまだ大型大会で結果を出せていません。しかし本バージョンはジンがとても強く、彼が爆発するならこのバージョンが最適なハズなので注目しています。

――ズバリ、『BBCP』がうまくなるコツは何でしょう?

どぐら 知り合いのプレイヤーに自分の対戦を“添削”してもらうことです。僕はこのゲームを始めたてのとき、N男さんやガリレオなど、まわりの知り合いに見てもらいました。自分の対戦は、何がよかったのか? 何が悪かったのか? ということに気づけないことが多いので、第三者の視点で良い悪いを判断してもらうのは手っ取り早いですね。第三者に見てもらえれば、その人からの意見が正解でなかったとしても選択肢のひとつが得られて、その後に自分の中の選択肢と取捨選択ができます。自分ひとりだけでやるとどうしても行き詰まるので、的外れな意見だったとしても、自分の気づかない視点で参考意見を貰えるのはかなり大きいですよ。

――家庭用の大型イベントとして、8月にあーくれぼが予定されています。

どぐら 出るからには優勝を目指します。僕はまだ全国規模の大会は連覇経験がないので、1回ぐらい連覇してみたいですね(笑)

――読者へのメッセージをお願いします!

どぐら 個人で生放送してるのでよかったら見に来てください!(どぐらさんニコニコ生放送コミュニティ)あと、関西では“Mix Up Night”という家庭用機を用いたゲームイベントを定期開催しています。開催時には告知しますので、来て頂けると嬉しいです!(Mix Up Night)

■どぐらさんの考えるキャラランクはこれだ!


S ジン ν テイガー
A ハザマ ヴァルケンハイン カグラ ライチ ラグナ イザヨイ バング ノエル
B ココノエ アズ レリウス マコト タオ ツバキ カルル プラチナ バレット
C ハクメン レイチェル アラクネ セリカ テルミ
評価外 アマネ μ ラムダ

アマネ、μ、ラムダに関しては対戦経験が少なすぎるため評価外。テイガーは投げキャラの範疇を超えているほどの攻撃手段を有しているとしてSランクの評価。テイガーが相手に触った時の攻めは絶対に読み合いになり、万人を崩せるのはめちゃくちゃ強いとの事だ。カグラはドライブの派生手段に可能性を感じており、相手の1ミスが即リーチに直結するほどのコンボ火力の底上げを評価してAランクに。Cランクのレイチェルは上位キャラに対して相性が悪く、シルフィードの回復が遅いのがネック。シルフィードを使った慣性付きのジャンプCは強いが、対の行動が存在しない点も低評価に繋がっているとのこと。

■こなんさんインタビュー

――メインキャラとゲーム内段位及びPSRを教えて下さい。(取材:6月某日)

こなんさん(以下、こなん) メインキャラはツバキで、段位は18段です。

――ホームゲーセンや主戦場はどちらですか?

こなん 秋葉原Heyと新宿スポーツランドが主戦場で、どちらかがホームゲーセンということはないですね。仕事の都合上、都内各所の平日大会は参加が難しいのですが、新宿スポランが毎月第3土曜日に開催している3on3大会には必ず参加するようにしています。

――ゲームセンターへ通う頻度はどれぐらいでしょうか?

こなん ゲームセンターへはほぼ毎日通っています。大型大会前でも通う頻度に影響はないですね。

――稼動からある程度時間が経過した本作ですが、対戦内容の感触はどうでしょうか?

こなん 本バージョンでは、ツバキの技性能が大きく変わりました。多くの攻撃に関して発生の速さ、硬直時間、ダメージ補正などが変更され、基本的には強化になっています。たとえば“D版の審技・閃ク壱ノ撃”は発生が遅くなりましたが、かわりにガードされても確定反撃を受けなくなりました。ヒットさせれば高火力コンボに持ち込めて、ガードさせて有利という便利な技になっています。ツバキにはそういった各技への変更点が沢山あり、今までのツバキの経験を活かしつつ新しく使い直す感覚でプレイできるので使っていて楽しいですね。

――得意キャラ、苦手キャラはいますか?

こなん 得意キャラはアラクネ、ライチ、カルル、ヴァルケンハインです。この4キャラが相手の時は、ステージを自由に走り回れるのが楽しいですね。動きながら戦えると自分のペースを作って立ち回れるので、テンションがあがります(笑)。苦手キャラはν、カグラ、プラチナです。これらのキャラが相手だと自由に動けないところが苦手です。ν戦はソードサマナーでの牽制で動きづらく、カグラ戦は“B龍縛施”を出されると一気に動きが制限されてしまいます。プラチナは“ジャンプC”と“しゃがみB”がツバキに相性が良く、それらを振られると足を止められてしまうのがやっかいですね。とにかく、対戦中にじっとしてるのが嫌いなんですよ(笑)。

――煮詰めきれていない部分や今後の課題点は何でしょう?

こなん キャラ対策の部分が現在一番の課題です。特にアマネやプラチナとは対戦数をこなせていません。ハザマ戦は前より楽になっているハズなんですが勝率がついて来なくて苦労していますね。あと、相手の残り体力を考慮した倒しきり用のコンボ判断が完璧にはできていないので、レシピ判断の精度を上げていきたいです。

――トレーニングモードなど、個人練習は何をしていますか?

こなん 個人練習はアーケードのスパーリングモードを利用しています。家庭用は持ってはいるんですが、家に帰ると疲れちゃってゲームを起動できないんですよね(笑)。ひとりでセットプレイや起き攻めなどを開発するのは苦手なので、実戦でミスったコンボをスパーリングモードで繰り返し練習しています。

――本作で注目しているプレイヤーはいますか?

こなん 最近はりゅうせい(ジン)と、ゆった(ラグナ)のふたり推しです。りゅうせいは素直で、周りの意見を素直に受け止めながら良いところを吸収しています。ゆったは理想が高くて、自分の可能性を諦めずに理想を追ってプレイしています。ふたりともかなりやる気があってどんどん上達しているので、もっと大型大会で活躍して欲しいですね。

――ズバリ、『BBCP』が上手くなるコツは何でしょう?

こなん 初心者へ向けてだとしたら、まずはコンボ練習ですね。『ブレイブルー』はとにかくコンボが重要です。ダメージをとるところでしっかりダメージをとり、ダウンを奪って起き攻めに持ち込む流れを覚えましょう。コンボを覚えた後はどうやって先に相手に触るかを考えます。自分の場合はメインキャラがツバキなが影響しているのですが、攻めて攻めて攻め殺すにはどうするかを考えました。コンボを覚えた後に、自分から相手に触りに行くやり方を優先して考えるといいと思います。

――8月にはあーくれぼが予定されていますが、出場予定はありますか?

こなん あーくれぼは先ほど話した、りゅうせいとゆったと組みました。今回は優勝する自信がありますよ!

――読者へのメッセージをお願いします!

こなん なんだかんだで『BBCP』は楽しいゲームだと思います。理不尽な部分も多いですが、楽しいと思える箇所があればその部分をもっと楽しめるように練習して続けていって欲しいです!

■こなんさんの考えるキャラランクはこれだ!


S ジン ν 
A ハザマ ヴァルケンハイン カグラ レリウス テイガー ラグナ バング ライチ
B アズラエル マコト タオカカ ココノエ ツバキ カルル イザヨイ ハクメン ノエル プラチナ アマネ バレット μ セリカ ラムダ
C レイチェル アラクネ テルミ

Aランクに評価されたカグラはこなんさんの推しキャラ。コンボ火力の出しやすさと動きやすさに加え、飛龍尖撃、しゃがみC、レバー前+Cなど、ヒット時のリターンが高い技を多く備えているため“事件”を起こしやすいとのこと。タオカカは悩んだ末にBランクの評価。キャラのポテンシャルは高く戦法は強いのだが、人間が使いこなすのはかなり難しいためこの位置に。メインキャラのツバキはキャラランクではど真ん中あたりとの評価。ツバキは色んな事ができるものの、飛ばれると反撃確定のコマンド投げや、発生の遅い中段など、多少無理をしなければいけない部分があるためBランクに位置づけたそうだ。

■10先マッチ!


 今回インタビューしたふたりの対戦動画を掲載! 10試合先取形式のガチ対戦だ。シューティングを得意とするνに対し近距離で殴りあいたいツバキという、相反する個性がぶつかりあう組み合わせ。νはソードサマナーを用いた遠距離中心の戦い方と高火力コンボ、ツバキはソードサマナーを掻い潜って近づく立ち回りと一度近づいた後のプレッシャーのかけかたに注目!