日本テレビ系にて10月から放送を開始する連続ドラマ『エンジェル・ハート』の主人公・冴羽リョウ(リョウは僚のつくりにけもの偏)を、演技派・上川隆也が演じることが決定した。
コミックの実写ドラマ化というと、原作ファンは何かとケチをつけるものだし、キャラクターのイメージを無視するかのような配役になれば激怒したりするものだが、上川の起用にはおおむね好評のようだ。上川に演技派のイメージがあること、公開された役衣装の写真がコミックのリョウに似ていることもあるだろうが、支持の要因には"彼がオタクであること"も関係しているようだ。
上川は、俳優を志す前にはアニメーターに憧れていた時期もあったとか。好きなアニメに『宇宙戦艦ヤマト』や『未来少年コナン』といった無難なメジャー作品とともに、『伝説巨神イデオン』や『ザンボット3』など、"わかっている"感のある作品をチョイス。所蔵するアニメDVDは数百本を超えるというから、そのオタクぶりは本物のようだ。
さらにアニメ制作スタジオ「ガイナックス」のファンでもあり、それが縁で同スタジオが制作したTVアニメ『天元突破グレンラガン』のラスボス、アンチスパイラルを熱演。圧倒的な存在感を示すなど、声優業での活躍も印象に強い。
リョウを演じることに「恐れ多い気持ち」と話す上川。さらにトレーニングも続けているようで、「やはりわかっている」「謙虚で好感が持てる」と、原作ファンたちも好印象を抱いたようだ。スタッフ陣も、アニメ『TIGER & BUNNY』シリーズに携わった高橋悠也が脚本、TVドラマ『妖怪人間ベム』の狩山俊輔など、期待に応えてくれそうなメンバーがそろった。
残る気がかりは他キャラクターたちの配役、特に本作のヒロイン・香瑩を誰が演じるのか。原作通りなら、香瑩にはアクションシーンも多いし、"自身に移植された臓器の持ち主の感情を持つ"という、非常に難しそうな役どころ。ゴリ押し女優がこないか、原作ファンたちは戦々恐々としているが、果たして......!?