小さなネズミのガンバと仲間たちが繰り広げる冒険を描いた3DCGアニメーション映画「GAMBA ガンバと仲間たち」で、野村萬斎が悪役ノロイの声優を務めていることが明らかになった。あわせてノロイをメインにしたポスタービジュアルも完成。ガンバたちの前に立ちはだかる、圧倒的な恐怖を全面に押し出したデザインになっている。
「GAMBA ガンバと仲間たち」は、1972年に出版された名作児童文学「冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」(岩波書店刊)を、「ALWAYS 三丁目の夕日」「STAND BY ME ドラえもん」といったヒット作を送り出してきた映像製作会社の白組が新たに3DCGで描く劇場用長編アニメだ。
野村が声優を務めるノロイは、ガンバたちの行く手をはばむ強大な白イタチで、70年代に放送されたテレビアニメ「ガンバの冒険」では、その白く美しい姿とは裏腹に、ネズミを次々と殺していく残忍かつ冷酷な性格が視聴者を絶望の淵に叩き落とし、当時の少年少女たちのトラウマになったとも言われる悪役だ。今作でもその恐怖は健在で、「ガンバの冒険」と比べるとより原作に近い中性的な性格になりつつも、威厳と畏怖に満ちあふれた存在感で描かれる。
そんなノロイの声を演じることになった野村は、「怖さと魅惑的なところを兼ね備えた、カリスマ性のあるキャラクターで、最初に浮かんだイメージは、『ガッチャマン』と敵対するベルク・カッツェでした」とノロイについて言及。アフレコでは、「ずっと気張っているだけでは怖くないので、少し女性的なふんわりした面を見せながら、突然スパッと切り込むような、振れ幅の大きさを表現したいと思っていました。最初は自分のキャラクターを出す事に専念していましたが、終わる頃にはすっかりノロイになってしまったと思います」と役に没頭したことを明かしている。
声優は2回目だが、悪役は実写作品も含めて今回が初めてで、「昔から悪役をやってみたかったという事もあり、本当に楽しく演じさせていただきました」と満足げに話している。
「GAMBA ガンバと仲間たち」は10月10日から全国公開。