目に見えないというか、気がつかないという話。
CGがチープで残念だった。映画を見てそう思うことがあります。これだけ技術力があがっている現在ならば、CGをもっと上手くできるだろう、とね。しかし、実は本当に上手いCGには私たちは気づいてすらいないのですから、皮肉というかおかしなものです。
ドラゴンが空を飛んだり、宇宙船が爆発したりするシーンは、CGだとすぐにわかります。しかし、とても現実的で日常的なシーンに使われるCGには、ほとんど気づくことはありません。それは、まさかこんな「普通」のシーンでCG使わないだろうという思い込みもあるでしょうが、CGそのもがものすごく精巧で上手いからです。RocketJump Film Schoolの動画が、多くの映画のCGシーンを集めて解説しています。
日常風景がすべてCGかと思えば、絶対にCGだと思うシーン、例えばシリーズ最新作「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」のトム・クルーズが飛行機にぶら下がるシーンが、リアルなアクション(しかも本人によるもの)だったりするので、映画・テレビ業界とは複雑なものです。しかし、動画最後のシメで語られていることがすべてでしょう。古いものも新しいものも、本当に素晴らしい映画にチャチなCGはありません。それは、映画自体が素晴らしいからです。映画自体とは、ストーリーや役者やカメラワークなど、映画を構成するすべてです。映画が素晴らしければ、例えCGが多少見劣りしても、そこに文句をつける気にはなりません。CGがイマイチとはすなわち、映画自体がイマイチということではないでしょうか。納得です。
source: YouTube
Casey Chan - Gizmodo SPLOID[原文]
(そうこ)