看板にはいつも何かしら偽りありなのかもしれません。とくにSNSでは。
日本でもお騒がせセレブとして有名になりつつあるキム・カーダシアン。インスタグラムにおよそ4200万人、ツイッターに3400万人のフォロワーを抱えています。数々の自撮りにまじって、ダイエットサプリなどの商品を紹介することもしばしば。そんな彼女がつわりの薬「Diclegis」を紹介した投稿について、FDA(アメリカ食品医薬品局)が警告を発しています。
問題となったのはキムがつわりの薬を紹介したインスタグラムの投稿。
OMG みんなこれ知ってるのかな? #morningsickness(つわり)に苦しんでいる人ってたくさんいると思う。わたしも生活習慣とかダイエットとかいろいろ気をつけてみたけど、ほとんど意味がなかった。そこでお医者さんでもらったのが #Diclegisだったの。飲み始めてから本当に楽になったよ。研究で赤ちゃんへのリスクが増すことはないってわかっているみたいで安心。効き目にとっても満足しているし、Duchesnay USAとパートナーを組んで、つわりの治療についてもっとたくさんの人に知ってもらおうと活動しているの。つわりで苦しんでいる人、安静にしてお医者さんで妊娠中の女性向けの薬を処方してもらうようにしてね。お薬については www.diclegis.com; www.DiclegisImportantSafetyInfo.comでチェックできるよ。
FDAの警告内容はというと、キムの投稿は「リスクに関する情報」が不足していて「間違っているし、誤解を生む恐れがある」とのこと。FDAは製薬会社「Duchesnay」に対して、誤解を生むようなブランディングをただちにやめるよう求めています。ちなみに、この会社は、2013年にも同じ理由でFDAから注意を受けていました。
もちろん「Duchesnay USAとパートナーを組んで、つわりの治療についてもっとたくさんの人に知ってもらおうと活動しているの」とは、しっかりお金をもらって投稿しているよということ。ただし、キムの投稿が広告であるとはっきり伝わらないまま、ゴシップニュースサイトで記事が量産されてしまっています。たとえばE! Onlineでは「キムがどうやってつわりにどう対処したのか?」なんて記事が...(追記にはFDAの注意が載っていました)。
広告主からすればセレブが投稿→ウェブニュースになるの流れは ものすごくありがたいのでしょう。ちなみに、キムに広告してもらうには、248万円あたりから交渉するのだとか。セレブだから当たり前だとわかりつつも、心の底からうらやましい...。
image via Cosmo/Instagram
source: Politico
Matt Novak - Gizmodo US[原文]
(Haruka Mukai)