歩道に突っ込んできた車は歩行者を次々とはね、店に衝突した。東京・池袋で16日夜、5人が重軽傷を負った事故。大破した車の近くには複数の人が倒れ、血だまりも。救急車やパトカーが次々と駆け付け、お盆中の繁華街は騒然とした。
JR池袋駅の北東約100メートル。シルバーのセダンが歩道に乗り上げ、衣料品店「ZARA」にぶつかって止まっていた。前方がくの字に曲がったりボンネットが跳ね上がったりしていた。
近くの商業施設にいた男性(40)が駆け付けると、衣料品店の前に男女2人が倒れていた。付近には「血だまりがいくつもできていた」。
女性には知り合いとみられる男性が覆いかぶさって何か話し掛けていたが、反応はうかがえない。あおむけに倒れていた男性は「顔面が真っ白」だった。警察官が付き添って後頭部にタオルを当て、動かないように体を押さえていた。
練馬区に住む50代の男性会社員は車を運転していた男を目撃した。興奮した様子で、警察官に何か怒鳴っていた。間もなく6人ほどの警察官にうつぶせに取り押さえられ、パトカーに乗せられた。
近くでは女性が倒れており、血を流しているように見えた。その隣には男性が地面に座り込み、天を仰いでいたという。