新日本プロレスの真夏の祭典『バディファイト presents G1 CLIMAX 25』の優勝決定戦が16日、東京・両国国技館で開催された。同大会の特番のスペシャルゲストとして、プロレスラーで同団体OBの蝶野正洋と武藤敬司がサプライズで登場し、放送席から激闘を見守るなか、棚橋弘至が中邑真輔を下し、8年ぶり2度目の優勝を飾った。
蝶野&武藤がゲスト解説 新日本プロレス『G1 CLIMAX』特番
ここ数年、プロレスラーがバラエティー番組に頻繁に出演し、プロレを応援していることを公言する女性「プロレス女子」が流行語となるなど、新日本プロレスの人気は急上昇。そんな勢いを反映するように、この日も大勢の観客によって開場時間を前に長い行列ができ、真夏の熱い試合を大いに盛り上げた。
28日間全19大会という過去最大規模の大会となった今年のG1を勝ち抜いたのは、格闘技ブームに押されていた「プロレス低迷期」を支え、現在の大ブームを作り上げた立役者である棚橋と中邑。両者が死力を尽くした30分以上の激闘は、棚橋が必殺技のハイフライフローで、中邑から3カウントを奪取。試合後、中邑は棚橋の手を掲げ、くやしさをこらえながらライバルの勝利を祝った。
テレビ放送の特別ゲストに招かれた蝶野と武藤は、過去に何度もG1を制し、新日本プロレスの歴史に名を刻んだレジェンドといえる存在。そんな2人から優勝旗を渡された棚橋は「きょうでG1は終わりますけど、これからもプロレスは続いていきます。これからもよろしくお願いします!」と叫び、得意のエアギターで最後まで会場を盛り上げた。
なお、この日の休憩前には、11月15日に同所で引退試合を行う天龍源一郎がリングに登場。ラストマッチの相手として、現IWGP王者のオカダ・カズチカを指名すると、オカダが快諾し、「新日本プロレスの現役王者と引退試合」という前代未聞の試合が決定した。