【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は16日の社説で、安倍晋三首相が発表した戦後70年談話に関し、良い面と悪い面が入り交じった謝罪だと論評した。

 同紙は、首相が歴代政権と同様に「おわび」の言葉を入れて謝罪したことで、「安心をもたらした」と評価。その一方、日本国内に戦時中の残虐行為を歪曲(わいきょく)するなどの動きがあるとして、「謝罪を真摯(しんし)なものとして信じるのは難しい」とも指摘した。

 その上で、中国の脅威を踏まえれば「過去にとらわれず、普通の国家になりたいという安倍首相の思いをわれわれも共有する」と指摘。「首相が自らの言葉を実践し、歴史にしっかりと向き合えば、こうした目標は近づくだろう」と結論付けた。