夏といえば海、海といえばナンパ、ナンパといえば新島、新島といえば……。アラフォー限定のネタですみません。つまりは夏は出会いの季節。なかには出会ったばかりの人と一夜限りの関係を結んでしまう女子も少なからずいる。
だけど「誰とでもすぐにHすることは女の価値を下げること」との定説もあり、こうした尻軽系女子(通称ヤリ○ン)の評判はことごとく悪い。相手男性からも軽くみられたり都合よく扱われたりすることもありそうだ。それなのに、なんで付き合ってもいない人と関係を結んでしまうのか? 当事者たちに話を聞いた。
同棲中の彼とは別に既婚者男性と不倫中だというのが、カズミさん(33歳)。じつはここ2年くらい浮気を繰り返していて、今の相手は2人目。しかも「交際に至らず、ホテルに行っただけの相手があと2人いる」そう。出会いはすべて合コンかナンパで、本命彼に対するマンネリが、尻軽道をひた走る理由だという。
「本命の彼とは10年交際していて、熟年夫婦のような感じです。でも彼に対して不満はないし、私たちも周囲も『いずれは結婚するのが当たり前』という感覚。今さら別れるつもりはないけれど、このまま彼以外の男性と付き合えなくなるのも惜しい。35才を前にして、もう一度、自分の女としての価値を試してみたくなりました。
尻軽系女子はそもそも肉欲的で、いろいろな人と経験したいのではないか?と思いきや、カズミさんは「面倒だから、Hをしなくていいならしたくない」。
「Hはデートの流れだからするってだけ(笑)。ついでにいうと、不倫相手にブランド物をねだろうとか、おいしいお店に連れて行ってもらおうなども考えません。じゃあ、なぜ身体を許すかというと、単純に『可愛いね』『好きだよ』って言われて、いろんな人からモテたいからです」
「よほどキモい人でない限り、男性からの誘いを断ることはない」カズミさん。好きと言われれば、相手を好きになっちゃうタイプだそうで、現在の状況は「30過ぎでモテ期が来ちゃいました!」と素直に喜んでいた。
交際している彼はいないものの、元彼2人とセフレ関係になっているのは鈴香さんだ(30歳)。セフレの二股である。
「周囲で結婚する人が増えてきて、独身で残っている男性は、彼女持ちと変わり者だけに。そうかといって、完全に男っ気のない生活はちょっと寂しい。本当の出会いが見つかるまでの穴埋めをセフレにお願いしています!」
カズミさんと異なるのは、鈴香さんは元彼のどちらかとヨリが戻ることを若干期待しているということ。「セフレをどちらかに絞ったら、フラれたときの衝撃が大きい。二股をすることでバランスをとっているんです」。中途半端なセフレの存在が、鈴香さんの出会いのチャンスを狭めている気がするけれど、考え抜いたあげくの戦略的な尻軽である。いや、彼女自身は「もともと体の関係のある元彼たちが相手だから、ヤリ○ンとはまったく違います」と認めなかった。
そう、尻軽系女子たちは尻軽たる自覚がなかったのである! 合コンで出会った男性と、酒の勢いでホテルになだれこみ、その後、相手の男性とまったく連絡がとれなくなったとしても「ヤリ捨てられた」といった被害者意識を持つことはない。「かっこよかったから、まいっか~!」と、こちらが捨てたくらいの勢いで笑うのである。
ブラウスの胸元から谷間がちらちらしたりして、女っぷりを全開にしていても、内面はかなり男っぽいのが尻軽系女子。「初デートでHしたら女の価値が……」などごちゃごちゃ考えず、するかしないかは成り行きまかせ。「ヤッた男の人数」は「私を好きになった男の人数」。ギャルにも通じる前向きスピリットは、アラサーだろうがアラフォーだろうが、朽ち果てることはないようでした。