突然ですが、珍しい苗字の人に出会ったことはありますか? 「学校に◯◯という人がいた!」など、誰しも一つ二つは思い当たる人がいるのでは。珍しい苗字を持つ人に出会ったとき、一発でスラスラと読むのは難しいですよね。特に就活中は、多くの人に出会います。「この人の名前、なんて読むの!?」なんてことになるかもしれません。
全国の苗字を把握する「家系図作成代行センター」の渡辺さんに、珍しい(世帯数が少ない)苗字を聞いてみました。
■左衛門三郎(さえもんさぶろう)
現存する最も長い5文字の苗字。
■勘解由小路(かでのこうじ)
現存する最も長い5文字の苗字。ルーツはお公家さんで元子爵家。
■哘(さそう)
青森県上北郡七戸町に多く住んでいる。
■王生(いくるみ)
石川県にあり。
■磊(こいし)
北海道などに数件。
■五百旗頭(いおきべ)
兵庫県にあり。
■御菩薩池(みぞろげ)
埼玉県にあり。
■四十九院(つるしいん)
宮城県や千葉県にあり。
■四月一日(わたぬき)
宮崎県にあり。四月朔日さんの場合も。
■纐纈(こうけち)
ハナブサとも読む。岐阜県に多い。
うーん、どれもレア感がありますね。見たことのない漢字もチラホラ。地域ごとに集中しているようです。次に、「かつて存在したけど、現在は途絶えてしまった(と言われている)」苗字についても聞いてみました。
■十八女(さかり)
盛(さかり)の当て字で、十八歳は女盛りという意味。
■上沼田下沼田沼田(かみぬまたしもぬまたぬまた)
福井県小浜市にあり、戸籍を作るとき「沼田」に改姓したという言い伝えがある。
また、実在は不詳ですが、釈迦牟尼仏(にぐらめ)という苗字が、北海道に実在したという情報もあるそうです。仏教に関連のある人だったのでしょうか?
たくさんある珍しい苗字。あなたはいくつ読めましたか? ちなみに、筆者の本名は、全国で6、7番目に多いと言われるほどポピュラーな苗字であるため、少数派な苗字の人にちょっと憧れがあったりします。勘解由小路さんとか……かっこいい!
文●玉川えん子(清談社)
取材協力●家系図作成代行センター
http://e-kakeizu.com/