ロボット掃除機「ルンバ」、芝刈り機になる日が近づいてきました

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庭師ルンバのデビューも近い?

家の芝生の手入れといえば、米国の男性が伝統的にする家事でした。日本人から見ると「どうしてそこまで?」というほど彼らが芝生にこだわるのは、英国からの移民が多かったことと関係があるのだとか。英国では貴族やブルジョアが美しく手入れされた庭がある邸宅に住んでいました。美しい芝生のある家は立派な家、それを持つのはアメリカンドリームの象徴だったんです。

そんな背景を持つ家事も、テクノロジーで自動化されます。8月12日(米国時間)連邦通信委員会(FCC)は、ルンバで知られるメーカーiRobot社にロボット芝刈り機を発売する許可を出しました。

少し時間がかかっていたのは、iRobot社のロボット芝刈り機が他の自動芝刈り機とは違う方法で“仕事場”を認識する仕組みだったのを巡って、天文学者とバトルになっていたからです。

これまでの自動芝刈り機を使うには、何かしらの形で庭にフェンスが必要でした。勝手に外に行って旅なんかに出られると困りますからね。iRobot社のロボット芝刈り機は、ワイヤレスビーコンで芝生の範囲を認識するので、フェンスを設置する手間が省けます。

ですが、ここで問題が起きました。ワイヤレスビーコンの周波数が米国立電波天文台の使っているものと被ったんです。これで随分ともめていたようですが、結局FCCは使う場所を住宅地に限定して、発信する電波の高さと強さを制限すれば、米国立電波天文台のと干渉する心配はないと判断。無事、許可が降りたのでした。

まだ開発途中なので、芝刈りルンバに庭を任せられるのは、まだ先になりそうですが、ようやく一歩前進というところでしょうか。


Image by shutterstock
source: Reuters

(高橋ミレイ)

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