中国メディアの瞭望東方周刊は13日、日本を訪れ、多額の消費を行う中国人が増えていることについて、「中国人旅行客が日本で爆買いしているのは、日本製品が精緻であり、簡便であるからだ」と論じた。
記事は、中国人旅行客は温水洗浄便座といった家電製品から化粧品、痛み止め薬、さらにはコメや醤油といった食品まで日本で購入していると伝え、中国人旅行客は「なぜ日本人は中国人が欲しくてたまらなくなる製品を作れるのか」と考えるものだと論じた。
続けて、日本製品の最大の特徴は「精緻」で細かいところまで抜かりがない点であると指摘し、韓国文化部の初代長官である李御寧氏が1982年に日本で出版した「縮み志向の日本人」という書籍で発表した見解が非常に参考になると紹介。
李御寧氏が同著で指摘した「縮み志向」について、「日本人は小さいものに美を見出し、ものを縮めることに長けている」と論じたことを伝え、縮み志向とはつまり「精緻化」するということだと論じた。
さらに記事は、日本人の「精緻」さは日常の暮らしや生活のなかにおいても体現されていると主張し、記者が日本の友人の自宅で目にしたエピソードを紹介。同友人宅では調理後に出た生ごみをそのまま排水口に流していたと伝え、「ゴミが排水口に詰まってしまうのではないか」と心配したと振り返りつつも、排水口内には生ごみを処理できる粉砕機が設置されていたと紹介。壁に設置されたボタンを押すだけで生ごみを処理できる仕組みに驚きを示しつつ、「キッチンからゴミがなくなり、家の中の異臭もなくなる」などと、その工夫を評価した。
続けて、「精緻」さを追求する前にはまず「大きいものを小さくする」必要があると指摘し、日本人は「小ささ」を追求すると同時に、「精緻」や「簡便さ」が日本社会における主流となったと主張。また、日本人にとって「小ささ」を追求することは「機能を取り払う」ことを意味するものではなく、機能をそのままに「簡便さと使いやすさを追求する」ものであると指摘し、「中国人旅行客が日本で爆買いしているのは、まさに日本製品が精緻であり、簡便であるからだ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)