18日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、人気漫画のヒーロー「バットマン」に扮(ふん)し、闘病中の子供を励ます慈善活動を行っていた東部メリーランド州のレニー・ロビンソンさん(51)が16日夜、同州で交通事故に遭い死亡した。

 ロビンソンさんはバットマンの愛車「バットモービル」の形に改造したランボルギーニを運転中、エンジンが故障。下車して点検していたところ、後続車に追突され、前方に押し出されたバットモービルがロビンソンさんを直撃した。

 3児の父親であるロビンソンさんは、クリーニング業に従事しながら病院の慰問を続け、贈り物をしたり、「バットマン」とサインしたりして子供を励ましていた。2012年、バットマン姿で運転中に警官に停車させられる様子を捉えた動画がインターネット上で広まり、一躍有名になった。

 息子の一人がバットマン好きだったことから、その衣装を着るようになったロビンソンさん。衣装の着用やメーキャップには約45分かかっていたという。バットマンが子供に人気の理由について生前、「特別な力を持たない唯一のヒーローだから」と説明していた。