世界累計発行部数は3億部を超え、「単一作者によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録にも認定された、『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)。後世にも語り継がれるであろう、“生きる伝説”的な作品だ。そこで今回は、本作における「史上最強の敵」についてアンケートを実施。バラエティ豊かな面々のなかで、「最強」認定された敵キャラは、いったい誰だ!?
【調査対象:全国の40歳未満の男女230名 2015年6月実施】
1位:マーシャル・D・ティーチ(黒ひげ)
他の追随を許さず、堂々の首位に輝いたのは、「黒ひげ」こと、マーシャル・D・ティーチ。私利私欲のためには手段を選ばない残忍さと凶暴さを併せ持ち、“夢”を掲げ、命を賭して戦火に身を投じるさまは、いかにも海賊らしい。「ヤミヤミの実」の能力者で、その力は歴史上で最も凶悪といわれるほど。しかも、他の悪魔の実の能力者を殺害し、その能力を奪い取る「能力者狩り」を行っているというから、もう手に負えない。元々は「白ひげ海賊団」の一員だったが、その目的は「ヤミヤミの実の入手」のためだったという計算高さも憎らしい。また、本来はひとつしか所有できない悪魔の実の能力を、ふたつ持っているという規格外な存在でもある。ちなみに、実在した海賊「エドワード・ティーチ」がモデルとのこと。
2位:サカズキ(赤犬)
2位に登場したのは、正義という名のもとに海賊の殲滅を遂行する、サカズキ。少々行き過ぎた正義感の持ち主で、たとえ一般人相手でも自身が“悪”と見なした存在は、躊躇なく始末してしまう恐ろしい男だ。その過激な言動は、ときに同僚からも疑問視されるほど。「マグマグの実」の能力を持ち、戦闘時は全身を“マグマ”に変えてしまう。まさに、信条も戦闘スタイルも暑苦しいという言葉がピッタリ。また、彼を語る上で外せないのが、ルフィの兄・エースを殺害したということ! 読者人気も高かったエースを殺したことで、ネット上では「赤犬嫌い」の読者が急増した模様。「兄のかたき」という意味においては、ルフィにとって「最強の敵」と言えるだろう。
3位:神(ゴッド)・エネル
“空島”でルフィたちと熾烈な戦いを繰り広げた、神・エネルが3位にランクインした。雷を自在に操る「ゴロゴロの実」の能力者で、最大電力はまさかの2億ボルト。さらに、相手の動きを読み取る「心綱(マントラ)」や、雷によって自身の心臓マッサージまでしてしまうなど、その能力は最強の名にふさわしい。その人気ぶりはいまだ健在のようで、「再登場」を望む読者も多い。唯一の弱点は、“ゴム人間”であるルフィには雷が効かないということ。作者自身も「ルフィはゴムで運がよかった」と言っている通り、最後にはルフィの手によって倒された。その後の姿は、「エネルのスペース大作戦」と題された扉絵連載にて確認ができる。
4位:ドンキホーテ・ドフラミンゴ
4位は、世界政府公認の海賊「王下七武海」のひとりに君臨する、ドンキホーテ・ドフラミンゴ。「勝者だけが正義だ」という揺るぎない信念を持ち、本物の海賊しか生き残れないという「新時代」の到来を目指す男だ。なによりもインパクトがあるのが、その見た目。金髪にサングラス、ピンク色のファーコートというド派手な出で立ちは、およそ海賊のものとは思えない。どこぞのギャングのような見た目に違わず、闇のブローカーとしても暗躍しており、裏社会でも影響力は相当なものだという。「イトイトの実」の能力者で、体から出した糸で対象を操作したり、切断したり、はたまた空を移動したりとやりたい放題の敵キャラである。
5位:ボルサリーノ(黄猿)
2位に続き、海軍本部からランクインしたのは、ボルサリーノ(黄猿)。同僚である赤犬や青雉の極端な正義感から距離を置き、どっちつかずの立ち位置を保っている飄々としたキャラクターだ。体を光に変えることができる、「ピカピカの実」の能力者であり、一度はルフィを瀕死の状態まで追い込んだ実力者。手足から照射するレーザー光線の威力は相当なもので、人間兵器“パシフィスタ”にも搭載されるほど。ちなみに、色の薄いサングラスにイエローのストライプスーツを着用しており、その見た目は完全にヤ●ザ。言われなければ、海軍の人間とは思えないだろう…。そういう意味でも、非常に恐ろしい敵キャラと言えるかもしれないが。
そのほか、
各々が確固たる信念を持つキャラクターが多い『ONE PIECE』。それゆえに、衝突は避けられない。さて、最後までルフィの前に立ちはだかる敵はいったい誰なのか。最強の敵を予想しながら、彼らの旅路を追いかけて行きたい!
文=前田レゴ