アマチュア無線愛好家のAdrian Laneさんが国際宇宙ステーション(ISS)の電波を先週キャッチして、45秒ほど宇宙飛行士とおしゃべりができたという話がニュースになってましたね。
NASAによると、この種の交信は割としょっちゅうあるんだそうですよ。なぜならISSにはハムラジオがあるから。そうなんです。世界中のアマチュア無線愛好家が使ってるみたいな無線機があって、オフの宇宙飛行士が気晴らしにONにすることもあるので、運が良ければ電波がつながって地上のわれわれも宇宙の天上人とやりとりできるんです!
ハムラジオとは字義通りの意味で言えば、国がアマチュア無線愛好家に割り当てた無線周波数を指します。この電波を使うには無線の技術と操作の基礎知識が必要で、アマチュア無線技士資格試験に合格しなければなりません。米国の免許は10年有効で、テクニシャン、ジェネラル、エクストラという3つの級に分かれています。その違いはこちら、日本のアマチュア無線技士養成講座はこちらで探せますよ(米国はこちら)。
資格をとったら、あとは機器購入です。アメリカなら「Amateur Radio Relay League(ARRL)」のガイドに初心者用の機器の選び方が載ってます。
本気でISSと交信したい人は、「ISSのアマチュア無線(Amateur Radio on the International Space Station: ARISS)」のサイト(日本語版)でISSが現在使っている無線周波数の一覧をチェックします。
一番交信がとれるのは、頭上をISSが通過中です。基地の動きを追跡できるAMSATの人気ソフトで通信圏内に入る日時、アンテナの向きを確かめるといいですよ。日本の交信経験者がいろいろ有益なヒントをこちらに書いてます。ARISSジャパン公式ホームページはこちら。
最後に忘れちゃならないのがISSクルーの日程です。スクールコンタクトや身内との交信は別ですが、オープンな一般交信が許されるのは勤務時間外だけなんです。みんな多忙なので、勤務時間内にCQ、CQと宇宙に叫んでも返事はこないんでありますよ*。
ARISSはこう書いてます。
ISSのクルーの勤務スケジュールで無線交信できる時間は決まる。通常は0730 - 1930 UTC起床。普通はこの起床の1時間後か、 就寝前が自由時間で、週末も大体は自由時間。(現在の勤務日程はNASA公式サイトに公開されている)
もし ISSと交信できた方がいたら、どんな風にいったのかぜひ教えてくださいね! なんか宇宙レタスはロケットみたいな味だったって噂ですけど、あれは本当なの?という辺りをすこ~し伺えれば。
* ARISS Japanのサイトには、「パケットを除いて、地上側からISSを呼び出さないで、ISS側からのCQもしくは『QRZ?』に対して応答するだけにしてください」という注意書きがあります。守ろうね。
image by NASA
source: New York Times
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(satomi)