皆さん! 楽しいながら忙しすぎるお盆シーズン、お疲れサマー! さて今回は暑~い夏にピッタリな“ヒヤッとするビーチ”をご用意しました!
地図を広げると、キューバやジャマイカ、プエルトリコなど聞いたことのある島国の東側には、見知らぬ小さな島々が点在。この海域で東から吹く貿易風の風下側にあたることから「リーワード諸島(風下の島々)」と呼ばれています。
そして、その中にあるんです。ヤバイ島が!
その名も「セントマーチン島(英語)」。面積88平方kmほどの小さな島は北側はフランス領「サンマルタン(仏語)」、南側はオランダ領「シントマールテン(蘭語)」のふたつに分断されています。
120ヵ国もの国籍の人が住むことから「フレンドリーアイランド」との愛称でも親しまれているここに、なんと世界一スリリングなビーチがあるんだとか!
南側オランダ領のプリンセス・ジュリアナ空港から徒歩5分の安宿に荷物を降ろすと、周りには何もなく空港に戻ってハンバーガーをパクリ。さらに空港のフェンスに沿って噂の「マホビーチ」まで歩くという、空港ぐるり旅。
セントマーチンもさすがカリブ海。その青さは格別で、太陽に照らされた魅惑のブルーグラデーションに思わず見とれちゃう。そしてギラギラと太陽が輝く青空を見上げると…キラーン!
「アレ、なんだ? 鳥だ! 飛行機だ! いや…やっぱり飛行機だー!!」
ビュゴォオオオオン!!! 大空に轟音を響かせながらやってきたのは飛行機! 正面顔を向けながら、こっちをめがけて突っ込んできたのだ!
そう、ここマホビーチは飛行機オタクの聖地として超有名なんです。セントマーチン名物、高度20~30mで飛ぶ頭上スレスレの低空飛行がヤバイ~!
ド迫力の飛行機は空港のフェンス、ギリギリを通り過ぎ無事着陸。「車に轢(ひ)かれる!」って思ったことはあっても「飛行機に轢かれる!」って思ったことはないでしょう。そして、そんな空港進路の真下にあるマホビーチと併せて有名なのが、世界で最も危険な空港のひとつ「プリンセス・ジュリアナ空港」。
滑走路がわずか2433mと短いため、大型旅客機の離着陸にはどうしてもこのような低空飛行をせざるを得ないんだとか。ちなみに滑走路の先には私の泊まる安宿があるんだけど…。こんなビーチで大勢の人が泳いだり遊んだりして、観光地化しちゃってるなんて常識を逸脱してる。日本だったら100%立ち入り禁止だろうな。
おまけにスゴイのは離陸時の「後方気流」。ビーチに砂嵐を巻き起こし、人間を吹き飛ばす勢いの突風! 扇風機の前で口開けて「あ”~」とかいってるのとはワケが違います。口に穴が開きそうです。開いてますけど…。特に大型ジェットの噴流はヤバすぎる! 一応、「ここに立ってはいけません!」てちゃんと書いてあるんだけど、みんな立つ、立つ! 立ち向かう(笑)!
でも本当に危なくって、過去にも砂嵐とともに吹き飛ばされてコンクリに頭ぶつけちゃう大事故も。何があっても自己責任?で、みんながカリブ海最大のアトラクションを楽しんでるんですかねー。それから、美女たちのビキニが飛んでいってしまわないかドキドキしました。
飛行機オタの空男や翼ちゃん(などと呼ばれるらしい)は、エアバストークに花を咲かせカリブビールを楽しんでいる。あいにく私はエアバスの何機だとか全然わからないけど、やっぱり大きい飛行機ほどテンションはあがる。
それに飛行機の正面顔やお腹なんて見たことなかったし、かなりレアだよね。北のほうにはヌーディストビーチもあるそうだけど、断然こっちのほうが魅力的でしょ?
飛行機が無事に飛び立った後、目の前に現れたのは耳に大きな穴をあけた裸の男。
ひょえー!
突風で耳に穴が?なワケないか。大きなピアス、それに体にはガッツリ入ってますね、タトゥーが。服を着ているみたいです。中米を旅して以来、全身タトゥーを見ると、ついホンジュラスの凶悪ギャング集団を思い浮かべてしまい、一瞬ヒヨるけど、その身体から目が離せない。それもそのはず、目に移りこんだのは彼の半身にある見慣れた日本語の漢字。
「結婚生涯長く献身」
おどろおどろしいドクロにまじって素敵なことが書かれているではないか! なんか、女子目線で「いい人じゃん?」なんて思っちゃいました。
イタリア人の彼は、これまたワイルド系オシャレな奥様と一緒に「日本てクールだよね。日本大好き」と言ってくれた。さすがフレンドリーアイランド。観光客もフレンドリー。そして足には…、
「静か殺す」
「誰か殺す」!? いえ、そうではありません。静寂を破る的な意味でしょうか、轟音の鳴り響くこのビーチにピッタリ。これまでも面白タトゥーはたくさん見てきたけど、これはなかなかパンチきいてたかも。
ビーチではドキドキさせられっぱなしな上に、熱中症気味でフラフラ。空港の横にあるカジノへ涼みに行くと…大男がUFOキャッチャーのようなマシーンにしがみつき熱中している。
男が狙っていた獲物は、なんとマネー! リアルマネー! つまり、現金っ! 50ドル札や100ドル札がホッチキスとテープで止められて引っ掛かってて、これを落とすだけの単純ゲームなのだけど、こんなんあり? スレスレの飛行機よりもスリルあるかも~?(笑)
【This week’s BLUE】
近隣のセントキッツ島からサッカーの試合に来ていたチーム。写真を撮らせてもらうと「日本行きたいからお金チョーダイ」と言ってきた。カジノのマネーマシーンでもオススメしようか。
●旅人マリーシャ
平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログhttp://ameblo.jp/marysha/、Twitter【marysha98】もチェック