【モスクワ時事】ロシア政府が主催して北方領土の択捉島で開催中の愛国集会「全ロシア青年教育フォーラム」は19日、学生や活動家ら後半の参加者100人が研修を開始した。集会では親プーチン政権ブロガーが「歴史は戦勝国が記す」と講演し、ロシアの北方領土支配を正当化した。

 セミナー後半は24日までで、メドベージェフ首相が参加の意向を公言している。3回目となる北方領土訪問を強行すれば、日ロ関係のさらなる悪化は必至で、プーチン大統領の年内訪日に影響する可能性がある。

 講演したブロガーは、作家でもあるニコライ・スタリコフ氏。ウクライナ政変後につくられた親プーチン政権団体「アンチ・マイダン」の共同代表で、ポロシェンコ政権への敵意をあおっている。ウクライナ軍事介入を支えるロシア愛国主義の理論家が、日本と領土問題を抱える北方領土に送り込まれた格好だ。