さすがに一時ほどの猛暑ではないが、残暑はまだまだ厳しい。どこか涼しく過ごせるところはないだろうか、と探していたら、こんなところが見つかった。千葉県市原市にある「市原ぞうの国」では、象が鼻で水を吸い上げ、シャワーのようにかけてくれる企画がある。「ぞうの鼻シャワー」と言うらしい。Jタウンネット編集部はさっそく現地に行ってみた。
11頭のぞうの他、40種類の動物が車で東京湾アクアラインを通って房総半島へ、木更津から先は圏央道を進む。車窓から見える緑が濃い。一面の田園風景である。市原鶴舞ICで高速道路を下りて、県道168号線を走る。5分ほどで目的地「市原ぞうの国」に着いた。
ぞうの国という名前だが、アルパカ、レッサーパンダ、カピバラ、シマウマ、ラクダ、エミューなど、約40種類の動物もいる。こじんまりした動物園だ。いちばん奥がぞうさんの家で、ここに11頭の象が飼育されている。
いきなり鼻シャワー午前10時30分、ぞうさんショーが始まる。広場には7頭のぞうが登場、背中にはタイ人のぞう使いが乗っている。音楽に合わせて、ダンスを踊る。大きなボールを蹴って、サッカーをする。観客の女の子に帽子をかぶせたり、男の子を鼻に乗せたり、お金を受け取ってぬいぐるみを渡したり、鼻を上手に使ってパフォーマンスを見せてくれる。
圧巻が夏休みの特別企画の水浴び、ぞうの鼻シャワーだ。1頭が前に出て、青いポリ容器に入った水を鼻で吸い込み、いきなり観客に向かってかけるのだ。子どもたちは歓声を上げて、シャワーを浴びている。筆者も頭から浴びてしまった。カメラのレンズにも水滴がついてしまった。防水仕様のカメラを持って来て良かった。
子どもたちは喜んでシャワーに向かって行く。用意周到にビニール製の簡易レインコートを身に付けている子もいるが、リピーターなのだろうか。象の方も、子どもには手加減して、小さなシャワーにしているようだ。小さなシャワーでも、全身ずぶ濡れになっている。
鼻で器用にエサを取るシャワーを浴び、すっかり盛り上がった広場では、おやつタイムが始まった。象に直接エサをあげるのだ。子どもたちはおそるおそるエサを差し出すが、象は鼻を使って器用に取ってしまう。
象の背中に乗って広場を一周する、ぞうさんライドというサービスもある。ニコニコ笑って乗っている子どもたちは本当に楽しそうだ。いや子どもだけではない。大人も一緒に楽しんでいる。
ぞうさんショーが始まって1時間以上過ぎ、いつのまにか暑さを忘れていた。