経済産業省の2016年度税制改正要望の全容が21日分かった。法人税の実効税率引き下げでは16年度の下げ幅を昨年末の決着より上積みし、そのための財源確保は後回しにする「先行減税」を要求した。自動車の取得や保有に対する課税は、消費税率を10%へ引き上げるのと同時に廃止・軽減するよう提案した。

 法人税改革を早期に完了し「実効税率を20%台に引き下げることを目指す」と明記。企業負担の軽減をてこに経済の好循環を後押しする姿勢を鮮明にした。財政再建を重視する財務省が先行減税に反発するのは必至で、年末に向けて政府、与党内の攻防が本格化する。

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