余計に暑くなるニュースが届きました。
予想どおりのことが起きてしまった…。アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration、略称:NOAA)が2015年7月は観測史上最も暑い月だったことを確認しました。あーあ、嘘であってほしいけど、嘘じゃありません。
毎月の機構概要を報告するState of the Climate Summaryのレポートで、NOAAは136年前に始まった気象観測史上、今年の7月が一番暑い月だということを確認したと伝えています。今年7月の陸域と海域表面の平均温度が20世紀平均の摂氏15.8度よりも0.81度高く、これによりそれまで最高だった1998年の記録を0.08度高く塗り替えることになりました。地球全体で見た気温の平均差が下のマップにまとめられています。
ちなみに、「20世紀平均との差が大きい月トップ10」のうち9つが2005年以降の記録です。さらに、今年の1月〜7月の7カ月間で比べてみても20世紀平均より摂氏0.85度高く、2010年の記録を0.09度上回る最も暑い期間となりました。このままいくと当然、2015年が観測史上最も暑い年になることはほぼ間違いないでしょう。
世界の平均気温もおかしなことになっていますが、世界各所で見てもやっぱりおかしい夏の気象現象。記録破りの熱波がインドや中東を襲い、前例のない山火事が太平洋岸北西部で起き、北極の海氷が恐ろしい速さで減っていきました。これだけ異常気象が続くと、干ばつにみまわれているカリフォルニアに雨をもたらしてくれるかもしれないゴジラ・エルニーニョも本当に今年秋に来るのか怪しいところです。
NOAAが特に目立っていた異常気象を下にまとめています。
これらの全ての異常気象は、今年12月にパリで開催される国連気候変動会議(COP21)でも話に上るでしょう。多くの専門家たちがこの会議を、人類にとってこれが21世紀以降の壊滅的な気候変動に対抗する包括的なアクションプランを練り、ともに行動する最後のチャンスだと言っています。パリでの国際会議がいかに重要か。私たちが今地球を暑く、過ごしにくい、そして危険な未来へと押しやっている証拠がぎっしり詰まった最新レポートが、それをしっかり証明しています。
それに、2000年以降の約180回のレポートからもわかっていますが、最も暑かった年トップ15のうち13が2000年以降に発生したもの。つまり、この異常はつい最近起こり始めたものではないということです。
地球の気象状況のより詳しい分析を知りたい方は、こちらのNOAAのフルレポートからどうぞ。
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(SHIORI)