中国メディアのBWCHINESEは14日、中国の国内総生産(GDP)が日本の約2倍に達し、経済規模では日本を追い越したとする一方、日本にはまだ中国に勝る点が数多くあることを伝え、今後の日本と中国の「勝負どころ」は何になるのかを論じる記事を掲載した。
記事は、ドル換算によるGDPを比較した場合、中国は日本の約2倍に達していることを指摘する一方、「中国のGDPは官本位によるもので、その信ぴょう性が疑われている」と指摘。さらに、日本はアベノミクスによって円安が進行したためドルベースで見た場合はGDPが実際よりも少なく見えると論じた。
続けて、円安の状況になければ日本のGDPは中国の4分の3程度にとどまると伝え、「日本は能動的に円安を進行させたが、産業の競争力はむしろ向上した」と指摘し、ブラジルのように受動的に通貨が下落したものとは本質が異なると論じた。
また、日本企業は国外に数多くの子会社を有しており、国外においても莫大な収益をあげていると指摘。また、日本は2015年に24年連続で世界最大の債権国となったことを紹介し、日本の国外における稼ぐ力の高さを紹介。中国ももちろん国外に多くの資産を持っていることを紹介する一方、「中国が国外で稼ぐ分はGDPの水増し分と相殺して考えて良いだろう」と主張し、円安でなければ日本の経済力は「水分をたっぷり含んだ」中国の経済力とさほど変わりないのではないかと論じた。
さらに記事は、中国は今なお不動産などの固定資産投資が経済成長をけん引する構造であることをとりあげ、「こうした構造が経済の質の向上を制限している」と指摘。地方政府が抱える莫大な債務の存在などを挙げ、「債務および経済成長の持続性という観点からも中国経済の質は低下している」と指摘。
また、日本企業による製品の質や管理水準の高さなど複数の要素を比較したうえで、「日本と中国の経済を比較すれば、中国経済のほうが劣っていると言わざるをえない」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)