台湾人と中国人の「文化レベル」に差がある?・・・毛沢東が文革やっていた時、蔣介石は「文芸復興」に努力した!=台湾メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 台湾の文化情報サイト「文学城」はこのほど、「文革の10年間、蒋介石は台湾で何をしていたか?」と題する記事を掲載した。同記事は「中華文芸の復興に努めた」結果として、台湾の文化の基礎レベルは大陸人より普遍的に高いと主張した。

 記事はまず、1966年に中国が文化大革命を始め、「破四旧」などとして伝統文化の破壊を進めていた時、蒋介石は「中華文化復興運動」を始めたと指摘。

 孫文生誕日の11月12日を「中華文化復興の日」と定め、翌67年には中華文化復興運動推進委員会を設置した。

 「易経」、「老子」、「詩経」、「孟子」、「史記」などの注釈本や現代語訳を次々に出版させた。理解が困難な古典を理解させるためだった。

 「復興中華文化青年実践運動」などでは責任感の育成や、日常生活におけるマナーの向上に力を入れた。日本統治時代には行われなかった「中国史」や「国語」(解説参照)などの科目に力を入れた。「礼儀を重んじ、恥を知る」教育を徹底したという。

 入学試験や公務員採用試験でも、古典文化に関連する科目を重視した。記事は「今日に至り、台湾の文化の基礎レベルは大陸人より普遍的に高い」状態が出現したと主張した。

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◆解説◆


 日本でも明治時代や第二次世界大戦敗戦後には「古くからの悪習」を捨て去る動きが強く出た。しかし日本の場合には「捨てるべきもの、守るべきもの」を区別しようという考えが、比較的強かった。

 中国大陸では文化大革命などで「古いものは一律に悪い」と決めつけたことで、大きな問題が出た。「破四旧」とは「旧思想、旧文化、旧風俗、旧習慣」をすべて打破することで、多くの文化財が破壊された。迫害された人も多かった。人々の心とふるまいはすさんだ。

 中国国民党は本来「革命政党」であり、旧文化を否定する傾向があったが、蒋介石は方針を転換した。ただし、批判もある。

 たとえば、「真の目的は台湾を中国化することだった」との指摘だ。まず、「日本的」なものは全否定。さらに「台湾的」な文化も否定した。例えば言語の問題だ。「国語」とは大陸で形成された標準語で、古くからの台湾住民にとって「実質的に外国語」だった。しかし学校など多くの場所で、「台湾語使用」は処罰の対象になった。

 蒋介石が共産党との対抗上、古い文化を保護・奨励したのは事実だが、台湾人の「民度」が大陸人に比べて高いのは、「日本による統治の影響が大」と主張する人もいる。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)