止まらないインドの性犯罪に歯止めを。
この問題にテクノロジーの力で立ち向かう民間企業が現れはじめています。例えば、One Touch Response。この会社は危険な目にあったときに緊急連絡できるアプリを提供しています。というのも、インドにはいわゆる110番のサービスがないんです。でも、このアプリを使えば、緊急時に救助隊を呼ぶことができます。主に首都圏でサービスが展開されており、既に1万以上ダウンロードされています。
他にも、あらかじめセットしておいた連絡先に緊急連絡できるVithUや、GPSで個人の動きを把握できるSafetipinなどのアプリが登場しています。また、Jaarvis Labs Ltd.は、ウェアラブルな緊急連絡ボタンを開発中とのこと。
この背景には、性犯罪が多発しているにも関わらず警察官の数が足りていないというインドの状況があります。ただ、警察の方も動き出しているようです。今年の1月にはデリーの警察がHimmat(ヒンドゥー語で「勇気」の意味)というアプリを公開しました。このアプリを使えば、位置情報とビデオをデリーにある警察署の管制室に送信することができます。
日本人の旅行先としても人気のインド。筆者も数ヶ月滞在していたことがありますが、危険な面と同じくらい魅力的な面も沢山あります。ただ残念なことに、性犯罪が多いのは事実です(1時間に4回の頻度で性犯罪が起きているといいます)。外国人を狙った性犯罪も多く、最近では日本人がターゲットにされたケースもありましたよね。インドへ旅行する際は、身を守るためにもこういったアプリをダウンロードしておくといいかもしれません。
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source: Bloomberg Business
(阿部慶次郎)