画像提供:日刊大衆
いよいよ夏祭りの季節がやってきた。今年も日本全国で、様々な伝統ある祭りが開催されるはずだ。
もともと、夏は台風・日照り・疫病などが起きやすい時候だ。古来から続く夏祭りは、それを避けるための儀式や、死者を弔う鎮魂のための行事が元になっていたりすることが多い。そして、それは盛大かつ華やかに行うことで、より大きな力が得られると考えられた。そこに、歌うた垣がきと呼ばれる習俗が混じり、成立したのが夏祭りの代名詞の盆踊りだ。
歌垣とは、決められた日時に若い男女が集まり、相互に求愛の歌謡を掛け合い、恋愛関係になるというものだ。この歌垣は万葉集などにも記述されていて、若い男女が近所の山に登り、歌を交換し合い、気が合ったら、見知らぬ者同士でも、その場で性的な関係を結んでいたとあるのだ。
さらには祭りの夜は男女が一堂に泊まってざこ寝、いわゆる乱交を行っていたことも多々あったようだ。
民俗学者の赤松啓介氏は、著書の中で昭和の初めに自分で、ざこ寝を体験したと述べ、近世のほとんどの農村には、そんな風習があったと記している。
当然、そこには日常とは違う自由奔放なセックスがあった。盆踊りの歌詞も、江戸から昭和初期くらいまでは性的な表現にあふれていた。そんな艶めいた歌に乗って男女が身振りで誘いあって、祭りの夜だけは、処女だろうが童貞だろうが、既婚者であろうが、セックスを楽しんでいたのだ。
そこでは容姿や貧富の差も関係なく、セックスをすることができたのだから、男女ともに年に1回の祭りを心待ちにしていたに違いない。
もちろん、そこには子孫を繁栄させ労働力を増やし、村などの共同体を栄えさせていく意味もあった。現在に、こんな風習が残っていたら、少子化や高齢童貞、処女問題も解決できたはずだ。
しかし、残念ながら明治の頃に、西洋化が進む中で、”世界に恥をさらす未開な風習”として、盆踊り禁止令が次々と発令。以降は盆踊りが警察の取締りの対象となったケースも少なくない。そのため、見知らぬ男女が出会い、大っぴらに乱交するような盆踊りは次第に廃れていった。
ただ、21世紀の現代においても、祭りはやはり貴重な男女の出会いの場だ。おめかしして出かけて、ナンパしたり、そのままセックスしたりする若者が多いのは、日本人のDNAには往時の祭りの感覚が根付いているからかもしれない。
実は8月にG県で行われる「Gおどり」は、そんな昔の祭りの雰囲気が色濃く残っているという。この祭りは4日間にわたって行われる「徹夜おどり」が名物で、これは「見るおどり」ではなく「踊るおどり」といわれ、祭りの期間中は観光客も地元の人も皆が巨大な輪になって朝まで踊り続ける奇祭だ。
参加した人によれば、無心に踊っているうちにトランス状態になり、他の参加者との一体感を深く感じるという。そして、もちろん、魅力的な異性がいればすぐに親しくなり、すぐにセックスに至ってしまうことも少なくないそうだ。
日本の本来の男女の出会いの場である”祭り”を体験してみたい方は、G県の祭りに行ってみてはいかがだろうか?