文藝春秋は24日、『第153回芥川賞』を受賞した又吉直樹の『火花』と、羽田圭介氏の『スクラップ・アンド・ビルド』の全文・選評を掲載した月刊誌『文藝春秋』9月特別号(7日発売)を5万部増刷することを発表した。3刷りとなり、これにより累計発行部数は110万3000部(特装版5万3000部含む)となった。
同社によると、9月特別号は発売前から問い合わせが殺到し、発売週末には早くも品切れになる書店が続出し、10日に13万分の増刷を発表。8月後半になっても書店から引き合いが多く、増刷分が店頭に届いているにも関わらず品薄状態が続き、21日の芥川賞直木賞贈呈式の報道で更に需要が膨らんだため、3刷りを決定した。
電子雑誌版は23日時点で1万ダウンロードを突破(各書店の速報値合計)し、異例の売れ行きで同誌過去最高数を記録している。
同誌の歴代最多発行部数は、『蹴りたい背中』(綿矢りさ)『蛇にピアス』(金原ひとみ)を載せた平成16年3月号の118万5000部。又吉効果でこの記録を更新なるか、注目が集まる。