えーっと、頭こんがらがりそう。
近代のネットでデリケートな問題として取り扱われる「忘れられる権利」。ヨーロッパでは訴訟がいくつも起きています。そんな中、イギリスのインフォメーション・コミッショナー当局が、グーグルに対して、グーグルがリンク削除することをとりあげた記事へのリンク削除を命じました。難しい…。つまり、忘れられる権利によって、〇〇へのリンクを削除したという記事へのリンクも削除しろということなのです。命令では、33日以内にリンクを削除するように、とのこと。
EUでは、昨年、自分の名前を検索した時にでる検索結果から、特定の結果を削除するようにグーグルへ求めることができる仕組みがつくられました。これによって、何千何百というリンクが一掃されました。
あるケースでは、イギリスのある人が10年前に犯した軽犯罪へのリンク削除を求め、グーグルはこれに応じ名前を検索しても結果に表示されないよう対応しました。この動きの中、グーグルが欧州の法に屈したと大きく取り上げられ、中には削除の経緯の例としてこれまた依頼した人の名前が記事中にでてくることも。
で、今回の削除依頼へと繋がるわけです。グーグルがリンク削除したって記事を見たら、自分が何を削除依頼したかバレちゃうケースがあるじゃないか、と。だったら、リンク削除したってニュースへのリンクも削除してくれよ、と。なるほど、頭のこんがらがりがほどけてきました。
当局は「リンク削除の記事が公の興味として、ニュースとしての価値があるかを論じるつもりはない」とした上で、特定の人の名前で検索せずとも、そのある人の削除したかった内容がつい明らかになってしまうのが問題であるとのコメントを発表しています。
さて、個人が削除依頼した内容/依頼した事実が明らかにならなければいいので、今回当局がグーグルにリンク削除に関する記事へのリンク削除を依頼した記事へのリンクは削除しなくていい、のよ、ね?
image: adapted from Shutterstock/ Keith Bell
source: The Guardian
Kate Knibbs - Gizmodo US[原文]
(そうこ)