【家系ラーメン】パンチの効いた“濃厚スープ”に大興奮! 「はま家」「一二三家」取材レポ | ニコニコニュース

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しっかりパンチの効いた“濃厚豚骨スープ”が決め手の「家系ラーメン店」といえば?
横浜のマニアックな情報をお届けしている「はまれぽ」が、おすすめの「はま家」と「一二三家」をご紹介!

【写真】「はま家」「一二三家」内観&その他のメニューをチェック!

※本記事は2015年8月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。

夏本番を控えた7月下旬。筆者とウッつん(はまれぽ編集部・宇都宮)には夏を迎えるにあたって、何かが足りなかった。女なのか、お金なのか・・・。2人で考えていたとき、ウッつんが言った。

「うまいラーメンが足りていないですね・・・」。これまでウッつんの提案に一つも賛同したことがなかったが、初めて意見が一致した。テレパシーみたいで嬉しい。

早速、家系マイスターのマーコ氏に電話をすると「明日、下永谷のラーメン店に来て!」との回答が。そこで2人で下永谷に向かうことにした。

港南台にあった岳家(がくや)出身の店主が経営する「はま家」とは!

マーコ氏が待ち合わせに指定したのは、横浜市営地下鉄ブルーライン「下永谷」駅から徒歩15分ほどの場所にある「はま家」である。

早速店内に入ると見覚えのある姿が。マーコ氏です!

この日、マーコさんが「はま家」を指定したのには訳があった。なんと有名店出身の店主が作る極上ラーメンを、筆者たちに食べさせたかったらしいのだ。・・・マーコさん、ありがとうございます。

そこでラーメンを食べる前に、まずは「はま家」の店主・大久保孝強(おおくぼ・こうき)さんの経歴についてお伺いすることにした。

大久保さんは20代の半ばまで、ホテルマンをはじめ、様々な飲食店で働いていたそうだ。しかし26歳のころ、転機が訪れる。

「当時、家系ラーメンがブームになっていた時期です。私も以前より、家系ラーメンが好きで、いろいろな店に通っていました。そこで盛り上がる家系ラーメンの流れに乗って『ラーメンでやっていこう!』と心に決めたんです」

そうして立ち上げたのが、港南台にあった今はなき濃厚豚骨スープの家系インスパイア店「岳家(がくや)」である。そして10年間、岳家で働いた後、2010(平成22)年3月に岳家の経営から退き、自分は新たに「はま家」をオープンさせた。

では同店のラーメンの特徴はどこにあるのだろうか。大久保さんが答えてくれた。

「家系ラーメンでは直系の味を再現する店が多くありますが、豚骨系の味はあまりありません。そこで当店では豚骨の旨みを最大限に生かすことにしました。醤油をベースにしながら、豚骨と鶏ガラをじっくりと煮込み旨味を抽出したスープになっています。しつこすぎないマイルドな味わいが当店の売りです」と大久保さんは語る。

しかしマイルドさを実現するには、苦労する点もあるという。大久保さんは「マイルドな味を維持するには、ちょっとした微調整が重要になります。火加減やお湯加減に細心の注意を払っていますね」と話す。

・・・これは、かなり期待できるラーメンがでてきそうだ。そこで早速「ラーメン並(750円)」を注文することにした。

「はま家」のラーメンを実食!

待つこと5分、出てきたのは2種類のラーメンだ。「あれっ?」と思っていると、マーコ氏から「普通と、あっさりになっているけど、どっちがどっちか分かる?」との質問が。
見た目には違いが分からない・・・

ほかの家系ラーメン同様「はま家」でも麺の固さや油の量、そして味の好みを選べるようになっているのだ。さすが1つのラーメンをあらゆる角度からとらえるマーコ氏である。・・・しかしいつの間に、そんな注文をしていたのだろうか。

「あっさり」は、通常のスープだけではなく、特製のあっさりスープを合わせたダブルスープ。大久保さんも「あっさりの方は女性でも食べやすい味わいです」と言う。

そこで実際に食べ比べてみると「ふつう」の方は醤油ダシがきいていて豚骨の濃厚さを感じられた。対して「あっさり」の方はパンチが抑えられていてスルスルと食べることができる。どちらも甲乙つけがたい!

また一歩、家系ラーメンの奥深さに触れた。続いてはマーコ氏の実食。

「ふつう」の方のラーメンを食べるマーコ氏。

少し食べたところで、マーコ氏が「以前は、もう少し(濃厚な味のパンチが)ドスンとくるような、ストロングタイプでしたよね」と大久保さんに尋ねた。実はマーコ氏は以前「はま家」に来店したことがあるのだ。

マーコ氏の質問に大久保さんが「昔より、少しマイルドさを出していますね」と答えると「昔の味とは、一味、異なりますね」とマーコ氏は少し残念そうに感想を漏らした。微妙な味の違いを感じ取るのも家系ラーメンの楽しみ方の一つなのだ。

・・・と、そうこうしているうちに、ウッつんが早くも食べ終わった。一言もしゃべらないと思ったら、器にかぶりついていたのだ。

ちなみに「はま家」では「炙りチーズはま家ごはん(250円)」や「キャベチャー(150円)」なども人気だそうだ。すると「じゃあ、それも!」とやっぱりオーダーしだすウッつん。食後のデザートがなかったし仕方がない。

そこで「炙りチーズはま家ごはん」と「キャベチャー」も食べてみることにした。

とろ~りとしたチーズとご飯の相性が良く、このメニューを目的に来店してもいいような美味しさである。

「スープをかけて食べることで、2度おいしいんですよ」と大久保さんに説明されて、スープをかける。リゾット状になった濃厚なスープとチーズ、そしてご飯のコラボレーションが絶妙だ。

「キャベチャー」はビールとの相性が良い逸品だ。ラーメンを待っている間、ビールのつまみとして食べると最高だろう。

最後に、今後の目標についてお話を伺うと「現在、近所の方だけでなく遠くから来店される方もいらっしゃいます。もっと愛される店に育てていきたいですね」と大久保さんは語ってくれた。

続いて有名ラーメン店の味を継承する「一二三家」へ

某有名ラーメン店の味を継承する「一二三家」

連日、猛暑日を記録し続け、本格的な夏となった。暑い・・・。何か体力のつくものを食べないと倒れてしまいそうだ。

そこでマーコ氏に電話をし、体力がつきそうな、豚骨の旨味を味わえる家系ラーメン店に行くことに。2軒目は横浜線「鴨居」駅から徒歩10分ほどにある「一二三家」である。

この日、4日連続の猛暑日となり午後4時30分にもかかわらず、蒸し暑さは収まっていない。この暑さを予感していたのだろうか。ウッつんはまさかの欠席である。そこで砂漠の中で水を求めてさまよう旅人のように、マーコ氏と「一二三家」を目指した。

歩き始めこそ『ドラゴンボール超(スーパー)』の話題で盛り上がっていたが、2分と経たないうちに話題は暑さに対する怒りになり、5分過ぎには「暑い」と連呼するだけになった。

そして炎天下の中、歩くこと10分。汗だくの状態になりながら、ついに「一二三家」に到着した。

炎天下の下、たどり着いたこともあり店内の涼しさは爽やかさMAX!

出迎えてくれたのは、店主の八巻俊介(やまき・しゅんすけ)さんだ。そこで早速、まずはお店に関するお話を伺うことにした。

八巻さんがラーメンの世界に飛び込んだのは、今から4年前、2011(平成23)年のことで33歳のころだそうだ。

「大学卒業後、和食やイタリアンのレストランで働いていました。ただ小さいころからラーメンが好きで、特に家系は高校時代に多くの店に通っていたんです。ラーメンの経験はなかったけど、好きな世界に飛び込こめるなと思って始めました」と八巻さんは語る。

その時、修行の場に選んだのが、某有名ラーメン店であった。そこでノウハウを学んだ後、八巻さんはすぐに暖簾分けで独立。2012(平成24)年6月6日「一二三家」をオープンさせた。店名の由来は同級生と3人で始めたことが由来になっている。

それでは同店のラーメンのこだわりはどこにあるのだろうか。その点について八巻さんに質問をしてみた。

「うちの特徴はバランス感と香りです。寸胴もお客様に出すスープを温めるものと、味を調整するものを2つ用意しています。いつでもフレッシュな状態にしていたいので、煮詰めすぎたものを提供することはありません。常に高いレベルで味が一定になるようにしています。香りだけで、当店のラーメンを思い出してもらえれば最高ですね」

・・・話を聞いているだけで、お腹が空いてきた。そこでラーメンを作っていただくことに。

この日、注文したのは「ラーメン(650円)」と「ネギラーメン(850円)」である。

まずはマーコ氏が「ラーメン」を実食!

マーコ氏いわく「まろやかでボディ感もあり、スープと麺の絡みも絶妙」らしい。すると八巻さんは「スープを作る上で一番のベースとしているのは醤油ダレです。そこから逆算していって、どのようなスープが良いか、どのような麺が合うかを考えて作っています」と、ラーメン作りの秘密を教えてくれた。

マーコ氏は「しっかりとしたスープにはボディブローがあり、醤油感も存在していて、まさに醤油豚骨スープ! スカウターが上昇しまくる一杯ですね」と、豚骨の濃厚な旨味にかなりの高評価である。

「ネギラーメン」を実食!

そこで筆者も「ネギラーメン」を食べてみることにした。
まずはスープを口に運んでみると、まろやかな口当たりでゴマの風味が口の中に広がった。ネギもしっとりしておらず、シャキシャキで麺との歯ごたえの違いも楽しめる。

シャキシャキのネギについて八巻さんに尋ねてみると「50度の温水でアク抜きをしてから、水洗いをしているんです。それが野菜の鮮度を落とさない秘密になっています」と説明してくれた。

二人でラーメンを完食後、キニナルメニューを発見してしまった。その名も、「ネギそぼろ麺(850円)」である。旨辛のスープに、挽き肉とネギのコラボレーションが堪らないと評判らしい。

そこでウッつんはいないものの、食後のデザートの一杯として、いただいてみることにした。

まろやかなスープに優しい辛さが溶け込んでおり、辛い料理が苦手な方でも食べられる逸品だ。ネギも「ネギラーメン」とは違った味わいになっており、挽き肉もスープを吸い込んでいて旨みが凝縮されている。

最後に、今後のお店の展望を聞いてみると、八巻さんはこのように答えてくれた。

「もっと有名なラーメン店に育てていきたいです。今後、横浜市の南エリアでカウンターだけの店舗を出店したいと考えています。同時に将来独立を希望する方の修行の場にもなっていきたいですね」

八巻さん、ありがとうございました!

取材を終えて

夏本番になった今、絶好調なのはうまいラーメンを食べたからに違いない。今回訪れた2店舗によって家系ラーメンの魅力に、また少しはまってしまった。

<取材協力>
はま家
住所/横浜市港南区丸山台4-9-19
電話番号/045-842-5254
営業時間/11:00~15:00 17:30~22:00
定休日/不定休(HPにて随時告知致します)

一二三家


住所/横浜市都筑区池辺町4704
電話番号/045-507-7463
営業時間/11:00~23:00
定休日/水曜日

ライター:三輪 大輔
※本記事は2015年8月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。