「なぜリスクを背負うのか?」
新国立競技場のデザインを手がけた建築家ザハ・ハディド。先月、彼女の設計事務所ZHA(Zaha Hadid Architects)は計画が白紙撤回になったことを受け、ウェブ上で声明文を出し話題となりました。そして今朝、ZHAは撤回されてしまった設計概要を詳しく説明したプレゼンテーション動画を公開しました。
動画の説明で、ZHAは以下のように語っています。
Zaha Hadid Architectsは、新国立競技場の工事費を抑え、価格に見合った質、耐久性を持ち、サステイナブル(持続可能)な建物にするための新しい入札方式を喜んで受け入れます。このプレゼンテーションでは、東京の特殊な敷地において最もコンパクトで効率のよいスタジアムとするために、過去2年にわたって十分に検討された新国立競技場の設計概要を詳しく説明します。
Zaha Hadid Architectsと日本の設計事務所が共同でデザインを手がけた新国立競技場は、私たちチームが過去のオリンピック、ワールドカップそして国際大会のためのスタジアム設計を通じて得た知識と経験をすべて活かしたものです。
日本の国民と政府が、過去2年にわたって現在のチームにかけた時間、努力そして投資を有効に使えば、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、2019年には世界の観客を日本に迎えるために新国立競技場の完成が可能です。そして将来、何世代にもわたり、日本のアスリートたちとスポーツ愛する人々にとっての新たなホームとなるでしょう。
動画では、これまで明らかでなかった新国立競技場案の設計概要が詳しく説明され、新たにデザインをやり直すリスクについても、過去のオリンピックの例をあげながら伝えています。
また同時に、91枚にもおよぶPDF資料をウェブ上で公開したことを考えると、これは単に一般に向けたプレゼンではなく、白紙撤回を行なった関係者に対しても何か伝えようとしているのかもしれません。
source: Zaha Hadid Architects、YouTube
(kazoomii)