ない方がいいに決まってますが、国民である以上付いて回るのが「納税の義務」です。読者の皆さんのほとんどが所得税、住民税を負担していらっしゃるでしょう。では、日本の税金負担は重い方なのでしょうか? 先進5カ国の税負担についてのデータがありますのでご紹介します。
国税庁が「税の国際比較」として、「所得税」「住民税」について、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツの5カ国で、それぞれの負担金額を比較しています。興味深いことに「年収500万円」「年収700万円」「年収1,000万円」の三つの場合で、いくらになるかを比較したものです。
■給与収入500万円の場合の「所得税・住民税」負担
■給与収入700万円の場合の「所得税・住民税」負担
■給与収入1,000万円の場合の「所得税・住民税」負担
*……日本については2015年分以降。諸外国については2015年1月現在。
どの場合でも、イギリスがダントツという結果です。イギリスは税金の高い国といわれますが、それはこのランキングからもうかがえますね。年収500万円のうち「所得税・住民税」が「63.4万円」ということは、「12.7%」にもなります。
同様に計算すると
年収700万円のうち103.4万円が「所得税・住民税」⇒14.8%
その上、イギリスは消費税が20%もある国なのです。
日本を計算すると、下のようになります。
年収500万円のうち19.6万円が「所得税・住民税」⇒3.9%
「日本はまだ安い方だなあ……」と思われるかもしれませんが、実はそれがこのデータを公開している国税庁のわなかもしれません(笑)。働いている世代であれば、この他に厚生年金などの各種保険料を負担しているからです。
以前、「年収1,000万円の人はどのくらい税金を負担しなければならないか?」という記事を制作したことがありますが、それによれば「年収が1,000万円あっても、各種保険代、税金を納めると、手元に残るのは約700万円」なのです。
*……計算結果は諸条件によって変動します。
消費税を含まないでそのような状況ですから、年収1,000万円であっても決して「わーい!」と手放しでは喜べません。なにせ3割も持っていかれるのです。
データ出典:国税庁の「税の国際比較」
(高橋モータース@dcp)