こんなのさりげなく胸ポケットから出てきたら惚れちゃいそうです。
どこからどうみても素敵な洗練されたプロダクトを世の中に送り出してきたダイソン。はじめて吸引力が変わらない例のCMをみたときも「デザインの未来感がすごい...!」と興奮したのを覚えています。そんなダイソンの米国本社では、スタイリッシュな企業ボールペンが当たり前のように使われていましたよ。
企業ボールペンというと、プラスチックのボールペンに名前だったりロゴをプリントしたものが主流。しかしダイソンでそんな妥協は許されません。なんとエンジニアが20人も集まって、数ヶ月間にわたり週末や平日夜も捧げてデザインしたのだとか。「そんな必死にならなくても...」な気もしますが、さすが掃除機のデザインに5,127台ものプロトタイプを作った会社です。
15のプロトタイプを経て完成したのが、シンプルでなめらかな曲線をもつボールペン「Dyson Biro」なのです。普通のボールペンのように人間工学にもとづいた云々な持ち手はなく、ステンレスの円柱からなるシンプルなボディ。壊れにくいかつ握りやすいペンにできあがってます。さらにボディの重さが偏っているおかげで、机の上をころころ転がってしまう心配もありません。
レーザー加工で形づくられたクリップは、ステンレスのボディと一体になっているようにもみえます。さらにシャツのポケットでも紙の束でもなんでも絶妙な具合ではさんでくれます。
さらに一味違うペン先の伸縮部分にもクラクラします。細いステンレスのチューブに収納されるインクカートリッジは交換できるのが良いですね。
ペンの先っぽが伸縮できるペンというだけでもちょっとトクベツ感がありますよね。ペン先がでてくる様子は、大砲っぽくもみえます。丈夫な作りなのでついついボールペンをカチカチしすぎても大丈夫。
この「Dyson Biro」は単に美しいプロダクトというだけでなく、優れたマーケティングツールでもあるわけです。たとえば企業パートナーやサプライヤー、ベンダーさんなどに「Dyson Biro」ペンを渡すとしましょう。「ああ、この企業はボールペンにここまでの時間と努力を費やしているのだ...」ときっと思ってもらえるはず。
さらにそのペンを人々が使えば使うほど、広告になってくれるんです。もらって喜んでいる人の多いアップルストアの袋のように、ダイソンのペンもいろんな人に使ってもらえるはず。
Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文]
(Haruka Mukai)