自分でドリフトを学んじゃうラジコン人工知能が誕生


爆走兄弟もびっくりのドリフトです。

どんな状況でも自律的に思考して対応できる人工知能(AI)。そんなロボットが完成したらいろんな場面で活躍しそうですよね。

そこまではいきませんが、MITが開発中のラジコンカー用AIは、路面やタイヤの状況に応じて臨機応変にドリフトをきめることができるそうです。



まずこのAIはラジコンカーの基本的な運転方法だけを学びます。車輪を右にひねれば車は右折する、というレベルのことですね。で、そこから先はAIによるシミュレーションを駆使してドリフト走行を学ぶんです。路面とタイヤの間の摩擦の増減を考慮して微妙な調整を自ら計算して導き出すとのこと。

研究室での実験ではラジコンカーに小さなプラスチック製のボールがたくさん付けられ、カメラがそのボールを付けて走るラジコンを撮影します。ソフトウェアはそのカメラからのデータを元に車のポジションや動きを把握します。そしてラジコンはソフトウェアがシミュレーションした走行を現実の世界で試しているわけです。

もちろんすべてが完璧にコントロールされているシミュレーションとまったく同じようにはいきません。しかしソフトウェアはラジコンが転倒しないよう、現実世界の微妙な変化にもちゃんと適応することができるみたいです。

こうやって自律的に学習するソフトウェアは、人間が乗る自動運転車に活用されることが念頭にあるわけですね。雨や氷で滑りやすい路面にうっかりバランスを崩しても、こういった賢いソフトウェアが事故を防いでくれるようになるかもしれません。


source: MIT AeroAstro via IEEE Spectrum

Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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