フジテレビが、歴史的な低視聴率を記録してしまった。
8月25日(火曜)、フジはゴールデン帯で平均視聴率3.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)、プライム帯で3.5%と大低迷。19時からのプロ野球ナイター中継『東京ヤクルトスワローズ対読売ジャイアンツ』が3.7%、21時からの『発見!ウワサの食卓』が3.4%、22時からの連続ドラマ『HEAT』が3.3%と4時間に渡って3%台を叩き出してしまい、全日視聴率の4.9%を下回ったのだ。テレビ局関係者が話す。
「もっとも視聴率の上がるゴールデン帯が、早朝や深夜も含まれる全日帯よりも低いとは衝撃的です。異例中の異例ですよ。あまりにゴールデン帯が低すぎる。3%は早朝や深夜の数字です」
要因のひとつに、近年視聴率の取れなくなっているナイター中継を放送したことが挙げられる。
「通常番組が高視聴率の日本テレビのナイター中継は、おおむね7〜8%は取れます。他番組の数字が高いので、下げ幅も抑えられる。しかしフジの場合、多くの番組が普段から視聴率が低いので、今回のような結果になってしまったのです」(同)
25日、フジの野球の裏番組の数字を見てみると、『世界陸上北京』(TBS系)は16.2%(20時~22時4分)、『グッときた名場面 ベスト77』(日本テレビ)は14%(19時00分~22時54分)を獲得。フジの低迷に乗じた格好となった。
「フジの火曜19時〜21時は、先週(18日)は『世界行ってみたらホントはこんなトコだった!?』で6.4%、先々週(11日)は『ペケポンプラス』で7.9%と倍以上稼いでいた。その影響もあり、21時台の『発見!ウワサの食卓』も6%(18日)、4.8%(11日)と底辺からは脱したように見えました。それがナイター中継の余波もあり、3%台に落ちてしまったのです」(別のテレビ局関係者)
●ナイター中継の謎
なぜ、この時期に各局が手を引いているナイター中継をしたのだろうか。
「クライマックスシリーズや日本シリーズの中継権獲得のためです。特に今年はフジが中継権を持つヤクルトが上位にいますからね。それにしても、ゲーム差が詰まった上位争いの好カードなのに3.7%とは、隔世の感があります。20〜30年前なら30%に届いてもおかしくない。プレーオフ制が導入され、シーズンの価値が目減りしていることも見逃せません。一昨年、巨人がリーグ優勝を決めた試合は日テレが急遽中継したものの、5.1%しか取れませんでした」
ちょうど1年前の8月26日、フジは全日こそキー局4位(5.8%)だったものの、ゴールデン帯(6.7%)、プライム帯(6.5%)ともに最下位に終わっていた。当時、これ以上は下がるはずがないと思われていた視聴率がさらに落ちてきている。
フジテレビは底知れずの低迷から脱することができるのだろうか。
(文=編集部)