タレントのビートたけしが、8月31日に放送されたテレビ朝日系トーク番組『ビートたけしのTVタックル』(毎週月曜23:15~24:15)で、安保法案に反対する学生団体・SEALDsにメッセージを送った。
この日は「たけしも知らない、ニュースの裏側」をテーマに、世間で話題になっている出来事の実態を調査。同番組では、毎週金曜に国会前で行われているSEALDsのデモ活動に密着し、参加メンバーにインタビューなどを行った。
同団体のホームページによると、「SEALDs」は「Students Emergency Action for Liberal Democracy - s」の略称で、「自由で民主的な日本を守るための、学生による緊急アクション」。主に大学生と大学院生で構成され、今年5月に結成された。当初は約50人だったメンバーが、現在は400人に迫る勢いだという。
デザイン班、デモ班、映像班、コンテンツ班など7つの班に分かれて活動し、それぞれ役割を分担。団体のリーダーはあえて作らず、中心的なメンバー約15人は「副司令官」と呼ばれる役職で、例えばデモ班の副司令官は現場での交通整理や照明機材のセッティング場所の指示のほか、デモを行う場所の許可取りや警察との打ち合わせなども行う。
そのほか、「たけしが知らないであろうSEALDsの裏側」として、運営資金がカンパで集められていることや出欠をLINEで取っていること、スピーチ中に泣くのが禁止されていることなどが紹介された。ちなみに、泣くことが禁止されている理由は「感情的になって悲壮感が出るから」だという。
当初、たけしが抱いていた同団体のイメージは「ニューヨークでガーディアン・エンジェルスという、街を明るくしようとする団体があった。それと同じようにある思想を持って、若いやつがチームを組んで外国風に名前をつけて…じゃないの?」。
VTR後、「若者のレベルで考えるとこうなるのかね」と興味を示したたけし。「われわれの時は女と知り合うことが目的だった」と発言して笑いを誘い、「昔のこういう運動は必ずリーダーがいて、そいつは必ず国会議員を目指していた」と振り返りながら「これはリーダーを作っていないんだね」と感想を述べた。
最後にたけしは同団体に向けて、「民主主義といっているんだから、『投票しようよ』という運動をいっぱいやってほしいなと思うんだけどね」とメッセージ。「選挙に行って、自分が支持する政党や議員が増えれば、この法案は無くなるわけだから」とアドバイスした。