日本って移民が難しい国なの? 難民の受け入れはどうなっているの? | ニコニコニュース

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最近、日本でも「移民」に関する議論が目立つようになってきました。人口減少が顕著になっているので移民を受け入れて人口を維持しないと経済的な問題が起こる、なんて意見もありますね。今回は、この「移民」についてです。

■日本の「移民に関する規定」はない!

そもそも「移民」とは、よその国の国籍を持つ外国人がその国に移住し、その国に永住すること。ですが、実は日本にはそのような移民を受け入れるという制度がないのです。

つまり「永住を目的として日本に外国人が入国すること」は許されていません。日本に永住することが許されるのは、基本的に日本国籍を持つ(取得した)「日本人」だけなのです。

■日本に帰化するために必要な条件

外国人が日本に永住する方法はないのか? といいますと、「日本国籍を取得すれば可能」というのが答えです。日本国籍を取得するには、法務省に「帰化許可申請」をして許可されなければなりません。また、この申請書提出だけでは駄目で、以下のような条件があります。

●日本の入国管理局発行のビザ(在留資格)を持っていること

●ビザによって継続して5年以上日本に居住していること

(毎年80%以上の日数居住していること)

●20歳以上の日本で成人と認められている年齢であること。同時に、国籍を有する国の法律で認める成人の年齢に達していること

●自力で生活できる経済力を有していること

(日本での納税証明が求められます)

●無国籍、または国籍を喪失していること

(日本では二重国籍は認められていないため)

●日本国憲法の精神を順守する者であること

●日本語が読み書きできること

これらの条件をクリアしていることを証明するために、申請書に加えて数々の書類を提出する必要があります。日本に居住していることを証明する住民票、日本での納税証明、国籍を示すID(身分証明)、履歴書、親族の概要書などなどの書類をそろえなくてはなりません。

また書類が提出できても、それで必ず帰化できるとは限らないのです。

■難民はどうなる!?

たまにニュースで「日本在住の外国人が難民認定を申請したが却下された」といった記事がありますね。この「難民認定」とは何でしょうか。外務省では「国内における難民の受け入れ」について、

難民条約(1951年の難民の地位に関する条約)に定義された難民の要件に該当すると判断された人を「条約難民」と呼んでいます。

(a)人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に、迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有すること

(b) 国籍国の外にいる者であること

(c) その国籍国の保護を受けることができない、又はそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者であること

としています。その人がこの「難民」に当たるかどうかの判断は法務省(入国管理局)が行っていて、「難民として認定された人は、我が国で安定的に在留できるほか、永住許可要件の一部緩和、難民旅行証明書の交付が認められる」(法務局 入国管理局ホームページより)としています。

日本は先進国で一番難民を受け入れていない国なんていわれます。

しかし、これには日本にも言い分があって、「多くの申請は、経済的な理由で来日した外国人が難民として認めてほしいというもの」であって、経済的な居住については「ビザ制度がきちんと設けられているので、それを利用するのが筋」というのです。

実際、法務省は、1982年(昭和57年)から2006年(平成18年)までの難民申請「4,882件」のうち、認定は「410件」、不認定は「3,162件」としています。

日本が国境を接する国で、現在戦争などで政情が不安定な国はありません。また、日本は他国と陸続きではありません(北朝鮮とは海でつながった隣国ですが)。ですので、例えば中東各国のように難民が国境を越えて大量に入国した、なんて事態はありません。

そもそも日本にやって来る難民が少ないことも、難民受け入れ数が少ないことにつながっているのです。

データ出典:『外務省』公式サイト「国内における難民の受け入れ 平成21年12月」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/nanmin/main3.htm...

(高橋モータース@dcp)