2カ月ぶりに週間平均視聴率が20%を超えたNHKの連続テレビ小説『まれ』。放送も残りわずかとなり、できることなら上昇気流に乗ったままエンディングを迎えたいというのが現場スタッフの願いだろう。
しかし、出演する俳優陣は朝ドラ放送“終了後”こそが本当の勝負になる。特にヒロインの土屋太鳳(たお)は、まさに「薄氷を踏む思い」なのではと関係者は推測する。
「2013年前期放送の『あまちゃん』以降、朝ドラは常に平均視聴率20%をキープしてきました。しかし『まれ』が平均20%を超えたのは、わずか4週のみ。安定志向の主人公が生活もままならない状況で妊娠してしまうなど、設定のブレや脚本の甘さが視聴者から指摘されています。どちらかと言えば土屋の責任ではないのかもしれませんが、好調続きだった朝ドラのバトンを受け取ったヒロインとしては、複雑でしょう。今後の活動が不安視されるのも当然です」(芸能関係者)
同じ朝ドラの『花子とアン』で吉高由里子の妹役を演じて注目され、一気に朝ドラヒロインにまで上り詰めた土屋は当面多忙を極める。『まれ』終了後も映画『図書館戦争』や人気コミック実写化の『orange』など注目作への出演が続いているのが現状だ。
しかし、その出演作の中に土屋の“アキレス腱”になりかねない作品があるという。
「TBS『日曜劇場』で10月から放送され、土屋がヒロインを演じる『下町ロケット』です。原作は『半沢直樹』や『ようこそ、わが家へ』、『ルーズヴェルト・ゲーム』など実写化で常に結果を出す作家・池井戸潤。特に“日曜劇場×池井戸”は『半沢直樹』でドラマ史に残る視聴率42.2%を獲得したいわば最強タッグです。主演には安定した人気を誇る阿部寛を迎え、まさに秋の“鉄板ドラマ”ともいえますが、もしこのドラマがコケることになれば、朝ドラでもスマッシュヒットを飛ばせなかった土屋の評価がガタ落ちする可能性もあります」(同)
朝ドラ、そして池井戸ドラマという“高視聴率確約”とも言えるコンテンツに連続で出演できる土屋への期待感は決して小さくない。だからこそ、もし期待に応えられなければ土屋の女優生命に大きな影響が及ぶことは必至だ。
朝ドラヒロインが、その後恵まれた作品に出演できず、人知れず画面から消えていく例は枚挙に暇がない。土屋には是非、『まれ』終了後も良質な作品に出演し続けてほしい。