道路のダイエット...まぁ、道が狭くなるのかしら。でも一体、何のために...? ハイテクな乗り物はギズモードでもよく紹介されますが、今回は誰もが使うインフラ、道路についてです。
都会の歩きやすさに注目する都市デザイナー、Jeff Speck氏は4つのビデオを公開しました。その主たるテーマは、歩行者や自転車の利用者に車のスペースを一部譲ることで、衝突も移動時間も減らせる...というもの。同氏は昨年にも、より安全で効率的な"細めの"道路を提案するキャンペーンを展開しています。
彼の主張によれば、10フィート(約3メートル)の道路幅で安全性とコスト効率の良さのどちらも追求できるのだとか。今回は、アニメーターのSpencer Boomhower氏と恊働して、歩行者、自転車、そしてパーキングに道路ダイエットがどう役立つのか見せてくれます。
1つ目のデザインは、一方通行の街並みが舞台です。画面左をご覧ください。通常の道路1本分に自転車レーンが2本(双方向)設けられています。そしてその隣にある駐車車両のレーンは、スピードのある車から自転車ライダーを守ってくれるのだそうです。Speck氏によると、ブルックリンのProspect Park Westでは、自動車が77パーセント減速すると、衝突事故による怪我は63パーセントまで減らせるといいます。
アメリカの道路はレーンが4つあるのがスタンダード。これを1本減らして道路中央を方向転換レーンにするというのが2つ目のデザインです。北アメリカで行なわれたケーススタディでは、事故の件数を劇的に減らしただけでなく、左折車による混雑防止にも効果を示したそうです。
続いて3つ目は、自転車レーンが設けられている双方向の道路。上記2つの案をミックスさせたようなイメージでしょうか。1つ目のデザイン同様、駐車車両が自転車利用者を守る形になっています。道路幅を調整することで自転車のスペースを広く確保できるため、安全性を実感した自転車ライダーが再び増えるだろうとSpeck氏はいいます。
密集した都会では特に、スピードを出すことを促すかのような広すぎる道路は不要だと同氏は再び主張します。シンプルに、自動車用の道路幅を10フィート(約3メートル)に狭めて、自転車用のレーンを確保するというのが最後の案。さらに自転車は一通のみであるほうが一層安全だといいます。
さて道路ダイエット、いかがでしょうか。たしかに広い道路は(良くも悪くも)安心してスピードを出せる反面、Speck氏のアイデアは安全面でも利便性でも実証されている部分があるので興味深いですね。
人々が既に慣れた道やルールを変えるのは簡単なことではありませんが、未来の道路は安全でエコで効率的であってほしい...たとえどんな近未来的なかっこいい車が走るにしても!
source: Cupola Media via Momentum Magazine
Alissa Walker - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)