9月10日のアップルイベント、10倍広い会場になった理由は?

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何か巨大なものがあるの?

アップルの9月9日(日本時間10日午前2時〜)の発表イベントが近づいてきました。この時期の発表イベントは恒例となっていますが、これまでと違うのはその場所です。今回の会場は、これまでよく使われてきた場所の10倍近い7,000人も収容できる巨大会場なんです。その理由についてFortuneが興味深い予想をしています。

イベントの会場とされているのは、サンフランシスコにある「Bill Graham Civic Auditorium」という多目的ホールです。これまで、ジャニス・ジョプリンやレッド・ホット・チリ・ペッパーズがライブをしたこともある場所です。

従来アップルがよく使ってきた会場の収容人数は800人弱とか、小さいところでは300人程度とかで、登壇者と聴衆の距離の近い場所が選ばれてきました。去年のApple WatchとiPhone 6の発表時は2,300人収容の大きな会場が使われましたが、今回はさらにその3倍のキャパシティがあり、いつもと違う何かがありそうです。ちなみに日本の有名なホールでいうとNHKホールの収容人数が3,601人だそうなので、7,000人が入る場所というのはその2倍近く、かなりだだっ広い感じです。

ではそれだけのスペースを使って、アップルは何を発表するんでしょうか? iPhone 6sはほぼ間違いないとして、それ以外に何らかの大物(物理的にも)があるんでしょうか? FortuneのJason Cipriani記者の予想は3つあります。

まずひとつめは、Apple TVを中心としたリビングルームのデモをするんじゃないかということ。Apple TVは今回満を持しての大幅リニューアルが期待されていますし、その中にはSiriの搭載も含まれていそうです。イベントの招待状にあった「Hey Siri,give us a hint.」というメッセージも伏線のように感じられます。Apple TVのSiri経由でHomeKit対応の家電を操作とか、Apple TVでゲーム、といったデモをするなら、たしかにゆったりしたリビングルームのセットが何パターンか必要で、それだけのスペースを占めることになりそうです。

ふたつめは、今月後半にロンドンで行われるApple Music Festivalのプレビューではないかという説です。これまでのアップルのイベントでも、U2が登場したり、今年6月のWWDCもThe Weekndの演奏で締めくくられたりしています。音楽といえば、折しも7月に開始したApple Musicを最初から使ってるユーザーの場合、無料トライアル期間が9月末に終了します。それに合わせて、有料でも使い続けたくなる何らかのインセンティブを投入してくれないかな…って、これは筆者の願望です。

そして3つめの予想は、新生アップルストアのチラ見せではないかというもの。これもやはり大きなスペースを要する発表内容ですし、ストアのセットがあればそのままiPhone 6sのハンズオンコーナーとして使えて、一石二鳥になるかもしれません。

Cipriani記者が予想したのはこの3つなのですが、もうひとつ最近噂される大がかりな製品を付け加えるとしたら、自動運転車があります。アップルはそれを「タイタン」と名付け、開発にも本腰が入っているようです。といっても、コンサートホールの中でプロトタイプを自動走行させたりは多分しない…か。

ともあれ、通常の10倍規模の会場が選ばれたのには必ず理由があるはずです。物理的にもインパクト的にも大きなOne more thing、来るんでしょうか?


image by apple insider
source: Fortune

(miho)