東日本の太平洋側に停滞する前線に向かい、北上する台風18号の湿った空気が流入したため、8日は東海地方を中心に大雨となった。18号は9日午前に東海に上陸し、日本海側へ縦断する見通しで、気象庁は東日本と近畿では大雨や暴風、高波に厳重に警戒するよう呼び掛けた。
浜松市では48時間雨量が300ミリに達し、安間川が氾濫危険水位を超えた。同市は一時、東区と南区の一部計約2万7500世帯の計約7万3600人に避難指示を出した。鳥取市には土砂災害警戒情報が出た。
空の便にも影響が出ており、全日空と日本航空は9日午前の中部空港発着便を中心に計25便の欠航を決めた。
18号は9日夜までに日本海側へ抜け、温帯低気圧に変わると予想されるが、大雨は関東や東海を中心に10日も続く恐れがある。土砂災害や河川の増水、低地の浸水に警戒が必要。前線が北上し、東北地方も雨量が増える。
18号は9日午前0時、八丈島の南西約190キロの海上を時速35キロで北へ進んだ。中心気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートル。中心の北東側330キロ以内と南西側170キロ以内が風速15メートル以上の強風域。