劇症型溶血性レンサ球菌感染症の主な原因となる「A群溶血性レンサ球菌」(国立感染症研究所提供)
共同通信社

 国立感染症研究所は8日、手足の強い痛みや壊死などを起こす「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の今年の患者数が299人になったと発表した。この10年間で最も多い。症状が急速に進み、多臓器不全で死亡することもあることから「人食いバクテリア」とも呼ばれる。近年増加傾向にあり、手足の傷が急激に腫れるなどの症状に注意するよう呼び掛けている。

 感染研によると、全国の医療機関から報告された患者は8月30日までに299人で、現在の形式で集計を始めた2006年以降で最多だった昨年の270人を8月初旬に上回った。