市場から消えた(?)AmazonのFire Phone | TechCrunch Japan

Appleがプレスイベントにて新たなiPhoneを市場に投入しようとする中、市場から消え去ろうとするデバイスがあるようだ。永久に離脱するつもりなのかはわからないが、しかし少なくとも現時点では市場を去ろうとしているようなのだ。GeekWireの情報によると、AmazonのFire Phoneの32GBおよび62GBモデルが売り切れになっており、再入荷の予定については不明となっているそうなのだ。

Amazonもただちに在庫を補充する予定ではないと述べている。

もちろん、在庫切れがすなわち市場からの撤退を意味するわけではない。しかしウオール・ストリート・ジャーナルも報じるように、どうやらAmazonはハードウェア分野の活動を減らしていくらしいとの噂もある。Fire Phone関連のエンジニアを解雇し、スマートフォン開発から手を引くのではないかという話も出てきているのだ。

Amazonも、Fire Phoneが8月末の段階でアメリカおよび国際市場でも売り切れ状態にあることを認めている。

なお、AmazonのFire TVも8月中旬から在庫切れ状態になっている。AmazonではFire Phoneと同じく、在庫切れのメッセージが表示される。しかし、このFire TVについては、Appleのイベント終了後に新しいモデルが発表されるだろうという噂が優勢だ。

噂を総合すれば、Fire Phone(すくなくとも現行バージョンのFire Phone)は消えてなくなるようなのだ。

Fire Phoneは、3D機能などや顔追跡カメラなどの機能を搭載して華々しいデビューを飾った。しかし結局のところFire Phoneは人気を獲得するにはいたらなかった。アナリストが言うには、消費者がAmazonに期待していたのは「高性能」などではなく「価格の安さ」と使い勝手の良さであった様子。Amazon製の高機能(しかもギーク向けの機能だったりする)などは、多くの人が望んでいなかったのだと言われている。

ここしばらくは在庫調整の必要性もありつつ、値下げ続くような状況でもあった。夏に入ってからは、価格は60ドルに下がったりもしている。本体価格を60ドルとするのに加え、Prime会費(アメリカでの標準価格は年間99ドル)を1年間無料としていたりもした。ちなみに、ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、Amazonは10月に在庫となっていた170ドル分のデバイスの減損処理も行なっていたとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H