「被爆者の思い、話したい」=長崎の88歳、ノーベル平和賞招待

 12月に開かれるノーベル平和賞の授賞式に広島と長崎の被爆者が初めて招待されたことを受け、長崎県側で人選を進めていた「長崎の証言の会」は11日、長崎市の築城昭平さん(88)に決定したと発表した。築城さんは「機会があれば、被爆者としての思い、70年前の原爆の悲惨な様子を話したい」と話した。

 築城さんは18歳の時、爆心地から1.8キロにあった寮で被爆した。戦後は中学校の教員をしながら、被爆体験を伝える「語り部」として活動。2013年の平和祈念式典では、被爆者代表として「平和への誓い」を読んだ。築城さんは「荷が重いという感じもあるが、人生の最後だから頑張りたい」と意気込んだ。

 授賞式は12月10日、ノルウェーの首都オスロで開かれる。広島県からは広島市東区の岡田恵美子さん(78)の出席が決まっている。