乃木坂46が昨日9月11日に「『乃木坂浪漫』配信記念 朗読&トークイベント」と題したイベントを開催した。
これは2012年にテレビ東京で放送されていたミニ番組「乃木坂浪漫」が、楽天SHOWTIMEにて配信されたことを記念したもの。「乃木坂浪漫」は日本の文学史に残る名作小説101話の印象的な場面を、さまざまな衣装を着た乃木坂46メンバーが朗読するという内容の番組で、昨日行われたイベントでは白石麻衣、生田絵梨花、桜井玲香、深川麻衣、斎藤ちはる、能條愛未、樋口日奈、川後陽菜の8人が朗読やトークを行った。
8人は1人ずつ思い思いの小説を朗読しながら入場。客席内を練り歩き、ステージへと進んでいった。観客が朗読にじっと聞き入る中メンバー全員が入場すると、MCの早出明弘の仕切りのもとトークがスタートすた。朗読しながらのオープニングについて桜井が「恥ずかしい。緊張した」と感想を述べると、メンバーは一様にうなずき、初めての朗読イベントに少々戸惑った様子を見せた。
「秋に朗読したい1冊」と銘打たれたコーナーで8人は、自身の朗読したい1冊を手に、お気に入りの一節の朗読を披露していく。最初に朗読をしたのは桜井。彼女は昔から好きだという、あさのあつこ「福音の少年」を選び、落ち着いた声でゆっくりと読み上げた。読み終わるとほっとした表情を浮かべ「全部読んでこの小説が持つ意味を感じてもらいたい」と述べた。どんでん返しのあるような一筋縄ではいかない小説が好きだという能條は、湊かなえ「少女」を選択。彼女がインパクトのある冒頭部分を深みのある声で読み上げると、生田から「いつもの愛未じゃない、シリアスな感じがした」と感想が送られる。その後、川後は又吉直樹「火花」、斎藤は「余命1ヶ月の花嫁」、白石は山田悠介「×ゲーム」、深川は森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」、樋口は荻原浩「僕たちの戦争」と、それぞれ選んだ理由やその本にまつわるエピソードなどを添えながら、一節を朗読していく。最後の順番となった生田は「せっかくなら小説とは違うものを」と言い、谷川俊太郎の詩「春に」を情感たっぷりに聞かせた。
続いてはトークアプリ「755」で募集していたファンからのリクエストに答えるコーナーに。ここでは市川拓司「いま、会いにゆきます」、ひぐちアサ原作のマンガ「おおきく振りかぶって」などが題材として読み上げられる。コーナーの最後には生田が“美味しい唐揚げの作り方”として、唐揚げのレシピを読み上げ会場の笑いを誘う一幕もあった。イベント終盤の「全員で朗読」のコーナーでは、林明子の絵本「こんとあき」と、乃木坂46の楽曲「君の名は希望」の歌詞をメンバーが交互に朗読。絵本で描かれている心温まるストーリーと相まって、会場内には感動的なムードが漂った。
最後にイベントの感想を聞かれた生田は「最初は不思議な空気だと思ったけど、だんだん落ち着いてきて、アットホームに感じられるようになりました」、白石は「心が洗われた気がします」と語る。そして桜井が「乃木坂らしいイベントになったんじゃないかな。このイベントをきっかけに、『乃木坂浪漫』や紹介した本を手に取ってもらえたら」とファンへメッセージを送り、イベントを締めくくった。
なお朗読イベントは2回目が実施されることも決定しており、今月末にはリクエストの募集がスタートする予定。応募詳細などは決まり次第、乃木坂46のオフィシャルサイトにてアナウンスされる。