中国メディアの騰訊網は11日、世界銀行の前チーフエコノミストである中国の経済学者、林毅夫氏が西村康稔内閣府副大臣に対し、「日本はアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加すべき」と提案したことを伝えた。
記事は、林毅夫氏の提案に対し、中国で開催された夏季ダボス会議に参加した西村康稔内閣府副大臣が「AIIBとは協力の余地がある」、「公正なガバナンスが確立されることを望む」といった見解を示すだけにとどめたことを紹介した。
続けて、AIIBについて「中国が主導する世界規模の開発銀行である」と紹介したうえで、早ければ2015年末にも業務を開始する予定だと紹介。さらに、中国のAIIBへの出資額は約300億米ドル(約3兆6200億円)に達し、最大株主であると伝えたほか、議決権については26.06%を中国が保有することになり、事実上の拒否権を持つことを報じた。
また記事は、林毅夫氏が11日、「短期間でアジアのインフラ建設を推進できれば、就業や需要増加に貢献でき、人びとの収入が増えれば消費も増える」と述べ、だからこそAIIBが歓迎されているとの見方を示したことを紹介。
また、林毅夫氏が日本に対してもAIIBへの参加を望むと述べたことを伝えた。さらに、西村副大臣が「日本としては高品質かつ環境に良いインフラ建設ならば、いつでも支持する」とし、AIIBとは協力の余地があるとする一方、AIIBに対して「公正なガバナンスが確立されることを望む」などと述べたことを紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)