こまめに通えば痛くない!?「歯医者さん嫌い」必見の、痛くない歯科治療とは?こんにちは!歯科医師の中嶋麻優子です!
みなさん、歯医者さんは好きですか?きっとほとんどの方が「いいえ」と即答するのではないでしょうか。歯科医師としてはとっても悲しいですが、これが現実なんです。ということで、今回は、歯医者さんの怖い、痛いイメージを取り除いていただけるよう、お話ししていこうと思います。
「歯医者さん=怖い」というイメージは、以下のように事柄からきているのではないでしょうか。
・幼い頃に歯医者で怖い思いをしたことがあって、それを未だに引きずっている・痛いことが苦手・器械で歯を削る時の音が怖くて苦手・口の中で何をされているか分からないから不安で怖い・歯科医院独特の臭いが苦手
そもそも、どうして歯医者さんでの治療は痛いのでしょうか?それは、麻酔がしっかりと効いていないからなんです。麻酔さえしっかり効いていれば、ほとんど痛みを感じることはありません。
麻酔の注射をする時が痛いと感じている方も多いと思います。ですが、そのような場合も、表面麻酔を併用したり、極力細めの針を使ったり、麻酔薬を温めたり、専用の器械を使って圧をかけないように麻酔したり、さまざまな工夫をすれば、痛みを軽減できるんです。痛みの感じかた、麻酔の効きやすさにはそれぞれ個人差があるため、麻酔の効きが悪いようであれば、遠慮せずに、先生に伝えてみてください。
みなさん中には、歯科麻酔をした時に気分が悪くなってしまったことがある方や、貧血を起こしてしまったり、過換気(精神的な要因による過呼吸)になってしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
そのような方にオススメなのが、静脈内鎮静法です。静脈内鎮静法とは、向精神薬や鎮痛薬などを点滴を用いて静脈内に直接注入することで、麻酔状態をもたらす方法です。この静脈内鎮静法を歯科治療に併用することで、患者さんの歯科治療に対する恐怖心や不安感を取り除くことが出来るんです。また、静脈内鎮静法には健忘効果が期待できるため、治療中の不快感が残らないで済むことが多く、中には治療が終わった時には治療の過程をほとんど覚えていないという方もいるくらいです。この方法は、痛みがなく楽な気分で歯科治療を受けたい方や、嘔吐反射がある方にも有効です。ただし、この静脈内鎮静法を行うためには、特殊な技術と施設が必要になってきてしまうため、取り扱っている歯科医院が限られてきてしまいます。気になる方は、ぜひ一度、お近くの歯科医院で聞いてみてくださいね。
そして、もう一つ覚えておいてほしいこと。それは、炎症があるときは麻酔自体が効きにくくなってしまうということです。
ひどくならないうちに受診する方が、みなさんの身体の負担は断然少なくてすみます。なので、定期的に歯医者さんに通ってメンテナンスを受けることが何より重要なんです。
いかがでしたか?
歯科治療をされることを好む方はほとんどいないのではないでしょうか。痛い思いしないためだけでなく、いつまでもキレイな白い歯で、若々しく、美味しくご飯が食べられるように、定期的に歯科医院でメンテナンスするよう、ぜひ心がけてみてください。
(中嶋麻優子/ライター)