安倍晋三首相は13日、東京都内で開かれた北朝鮮による拉致問題の解決を求める集会(家族会など主催)に出席した。首相は「被害者と家族が抱き合う日がやってくるまで私の使命は終わらない。その考え方にいささかの揺るぎもない」と述べ、解決への決意を改めて表明した。

 首相は、北朝鮮の特別調査委員会による再調査報告の見通しが立っていない現状を認め、「制裁措置の強化を求める声があることも十分承知している」と指摘。8月の日朝外相会談で進展を求めたことにも言及し、「具体的な動きを早急に引き出すべく、最大限努力を続けていく」と強調した。

 一方、家族会の飯塚繁雄代表は「いつまでに解決するのか、大きなクエスチョンマークだ」と述べ、政府に対して北朝鮮への圧力を強めるよう要求。集会では、全被害者の帰国に期限を設け、それまでに被害者が戻らなければ制裁強化を求める決議を採択した。