安倍首相「一日も早い法整備を」=安保採決にらみ集中審議―参院特別委 | ニコニコニュース

 参院平和安全法制特別委員会は14日午前、安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、集中審議を行った。首相は「一日も早い平和安全法制の整備が不可欠だ。しっかりとした議論を行い、決めるべきときには結論を出してほしい」と述べ、安全保障関連法案を今国会で成立させる考えを重ねて強調した。自民党の佐藤正久氏への答弁。

 政府・与党は16日にも特別委で安保法案を採決、18日までに成立を図る方針。これに対し、野党側は法案の合憲性などをめぐり追及を強め、今国会成立阻止に全力を挙げる。

 首相は14日の質疑で、安保法案について「残念ながらまだ支持が広がっていない」と認めた。その上で「法案が成立し、時が経ていく中で間違いなく理解は広がっていくと考えている」と述べた。民主党の北沢俊美元防衛相への答弁。

 北沢氏は、いったん廃案にした上で与野党で協議し、合意に至らなければ衆院解散で国民に信を問うべきだと迫った。首相は「この国会で成立させたいとの決意に変わりはない」と拒否した。

 首相は、集団的自衛権の行使は違憲と結論付けた1972年の政府見解に触れ、日本の安全保障環境は「72年当時から想像もできないほど変化した」と指摘。「何か起きてから法律を作るのでは遅すぎる」と法整備を急ぐ理由を説明した。

 また、自国の存立のため必要な自衛の措置は認められるとした59年の最高裁砂川事件判決にも言及し、「判決の言う『必要な自衛の措置』とは何かをとことん考え抜き、隙のない備えをつくっていくことは政治家、政府の一番重要な使命だ」と述べ、与野党に協力を求めた。佐藤氏への答弁。